ヒアルロン酸の他院修正
ヒアルロン酸の
他院修正について
美容皮膚科においてヒアルロン酸注入はますます重要な位置を占めるようになっています。
ヒアルロン酸の注入量が増え、身近になるにつれそのトラブルも増えてきています。
ヒアルロン酸注入の人気から、経験豊富と言えない医師による注入や、過剰な注入が増えているのが原因のようです。
そもそもヒアルロン酸は、他人から「ヒアルロン酸を入れて入れているな」と思われていけない治療で、あくまで自然に仕上げるのがポイントです。
当院では、他院のヒアルロン酸注入で失敗したと感じている方に、ぜひご来院していただきたいと思っております。
メニュー | 料金(税込) |
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ヒアルロン酸溶解注射 | 55,000円 |
ヒアルロン酸の副作用についてはこちらをご参照ください。
ヒアルロン酸注入の典型的な失敗例は
- ・頬骨状に注入してしまう
- ・全体的に入れすぎてしまう
- ・下眼瞼に注入してしまう
- ・涙袋を入れすぎてしまう
- ・唇に注入しすぎてしまう
- ・ほうれい線の外側に注入してしまう
- ・マリオネットラインの外側に注入してしまう
- ・顎に注入しすぎてしまう
- ・鼻に注入したものが横にずれてしまう。
- ・硬いヒアルロン酸を浅い位置に入れてしまう。
頬骨上に注入しすぎてしまう
これは最も多い失敗例の一つで、頬骨状に注入すると簡単にリフトアップ効果が得られるため、つい頬骨上に注入されることが多くなっています。
ここ数年、欧米での“ナチュラル志向”に反して日本では頬骨上への異常注入が推奨され、そのトラブルが増えています。
日本人はもともと頬骨が発達している方が多く、そのような方にはなるべく頬骨を目立たなくさせることが望ましいはずで、一律に頬骨に注入するのは明らかな誤りです。
さらに頬骨外側への安易な注入もたるみに効果的なのですが、安易に注入しすぎると顔が広がったようになってしまう方も多いです。
過量に注入されたヒアルロン酸を分解したあとに、2週間ほど明けてからバランスを重視した方法で注入します。
全体的に入れすぎてしまう
ヒアルロン酸は即時的に高い効果が得られるため、つい注入しすぎてしまう方が多いようです。両頬がパンパンに膨れて違和感のある顔貌になってしまいます。そして一度、顔をパンパンに腫れ上がらせてしまうと皮膚が伸びてしまい、ヒアルロン酸が溶けたあとにより皮膚がたるんでしまうことがあります。そうなるとまずます注入が必要になる、という悪循環になってしまうことがあります。
リフトアップ用の重いヒアルロン酸の注入は顔には年10−15本くらいにとどめておいたほうがいいでしょう。
ヒアルロン酸を溶かすとたるんでしまうことが多いので、ヒアルロン酸を溶かすのは得策ではありません。徐々にヒアルロン酸の注入量を減らしながら、スレッドリフト(糸)、レーザー、高周波(RF)、超音波(HIFU)を使った治療に置き換えていくのいいでしょう。
下眼瞼に注入してしまう。
これは比較的、初心者に多いトラブルで、目の下のたるみを治す際に下眼瞼そのものに注入しまう、というものです。本来、Tear trough(下眼瞼下縁の窪み)に注入するのが普通なのですが、その上の下眼瞼そのものに注入してほしい、と訴える患者様が多いので、ついそこに注入してしまうドクターが多いのだろうと思われます。
下眼瞼に注入してはいけない、というわけではないのですが、もともと日本人の場合、目袋の突出している人が多いので、そこに注入するとさらに目袋を目立たせることになります。
目袋がかえって突出するようになった方は一旦ヒアルロン酸を溶かします。その後、2週間ほど経ってからTear trough(下眼瞼下縁の窪み)に注入します。
さらに下眼瞼のたるみ、小じわが気になる場合は、ダーマペンやトレチノインクリームにて改善させて行きます。
涙袋を入れすぎてしまう。
涙袋を入れること自体、少しずつ減ってきているので、涙袋にヒアルロン酸を入れすぎてしまうことは減ってきているのですが、未だに時々相談を受けます。また涙袋に硬すぎるヒアルロン酸を注入する目元が不自然になりがちです。
注意が必要でしょう。
一旦、ヒアルロン酸を溶解し、2週間後以降に再注入します。
唇に注入しすぎてしまう。
唇にヒアルロン酸を注入すると口元が若々しくなり、セクシーな印象になりますので、ついヒアルロン酸を入れすぎてしまう方が多いようです。
ただ、これも当然バランスが大事で、入れすぎるとバランスをかいて、違和感のある顔になります。違和感のある顔、ヒアルロン酸を入れているのが誰からも明らかな顔といのはというのは基本的には良くない、と考えています。
ヒアルロン酸を溶かすと一気にしぼんでしまうので、少し様子をみるか、わずかに分解酵素を注入してみるのもいいでしょう。
顎に注入しすぎてしまう。
こちらも頬骨上や唇と同様に注入しすぎてしまう方が多いようです。これは医師の失敗というより患者様に「たくさん入れて」と頼まれたやむなくそうなってしまった、という方が多いようです。
両頬が異常に持ち上がり、顎が尖り唇腫れてしまった顔を「ヒアルロン酸顔」と言われ、最も良くない注入法と言われています。今後、このような異常な注入ほうがなくなるといいなと強く思います。
一旦、ヒアルロン酸を溶解し、2週間後以降にバランスを見ながら再注入します。
ほうれい線の外側に注入してしまう。
これも比較、初心者に多いトラブルですが、ほうれい線にヒアルロン酸を注射する際に、ほうれい線に沿って、もしくはほうれい線より少し内側に注入しなければいけないのですが、間違ってほうれい線の外側に注入してしまう、というものです。ほうれい線の外側には通常、下垂した脂肪層があるので、ここに注入することでたるみが目立つようになり、ほうれい線そのものもかえって目立つこととなります。
いったんヒアルロン酸を溶かすしかありません。一旦ヒアルロン酸を溶かしたあとに、2週間後以降に再度適切な位置に注入し直します。
マリオネットラインの外側に注入してしまう。
これもほうれい線の注入の失敗と同様ですが、マリオネットラインの外側には下垂した脂肪層があるので、そこに注入してしまうとたるみ、マリオネットラインが悪化してしまいます。
マリオネットライン治療のヒアルロン酸注入の対応は、いったんヒアルロン酸を溶かすしかありません。一旦ヒアルロン酸を溶かしたあとに、2週間後以降に再度適切な位置に注入し直します。
鼻に注入したものが横にずれてしまう。
鼻を高くするためにヒアルロン酸を注入するわけですが、それが横にずれてしまうわけです。
これは注入量が多すぎる、注入時にピンチ(つまむテクニック)がうまくできていない、注入層が誤っている、注入する材料に柔らかすぎるものを入れている、などが原因でヒアルロン酸が横にずれてしまいます。
そもそも鼻にはそれほど極端にヒアルロン酸を注入することができないのですが、無理やり鼻を高くしようとして、多量に注入してしまうと必然的に横にずれやすくなります。
いったんヒアルロン酸を溶かすしかありません。一旦ヒアルロン酸を溶かしたあとに、2週間後以降に再度適切な位置に注入し直します。鼻にはあまりヒアルロン酸を入れすぎないことをお勧めします。
硬いヒアルロン酸を浅い位置に入れてしまう。
これは最近は減ってきているトラブルですが、まだ時々見られます。本来硬いヒアルロン酸は深部に注入しなければならないのですが、それを浅い層に注入してしまう、というものです。その結果、表面がボコボコし、おできのようになってしまします。
いったんヒアルロン酸を溶かすしかありません。一旦ヒアルロン酸を溶かしたあとに、2週間後以降に再度適切な位置、適切なヒアルロン酸の種類にて注入し直します。
ヒアルロン酸修正術治療の流れ
よくある質問
基本的にはヒアルロン酸であれば溶解できますが、そのほかの成分のフィラー(例えばコラーゲン、ハイドロキシアパタイト、PMMAなど)はヒアルロン酸分解酵素により分解されません。
また新世代のボリューマ 、ボリフトといったVYcross法で作られたヒアルロン酸は溶解しにくく作られている分、溶かす時も時も多量のヒアルロン酸分解酵素が必要になります。また一回ではなく数回の分解治療が必要になることもあります。
ヒアルロン酸を分解した直後には皮膚に分解酵素が残っており、ヒアルロン酸を注入したとしてもまた分解が進んでしまうので、すぐには追加しないほうがいいです。ヒアルロン酸を分解したあと2週間ほど経過してからヒアルロン酸を追加することお勧めしております。
羊由来のヒアルロン酸分解酵素は繰り返し使用していると感作(※)されアレルギー反応が出やすくなります。
そのためなるべく使用の頻度を少なくすることが大事です。
もし羊由来のヒアルロン酸分解酵素でアレルギー反応が出た方はヒト由来のヒアルロン酸分解酵素を使うしかありません。その場合もできれば顔以外の部位で皮内テストを行ってからヒアルロン酸分解治療を行った方がいいでしょう。
(※)感作とは、何度も原因物質と接触しているうちにその物質に対してアレルギー を持つようになること
注入したヒアルロン酸の量、物によります。ボリューマ 、ボリフトなどは解けにくいことが知られています。また広範囲に大量のヒアルロン酸を注入されている場合は、1回ですべて溶かすのが困難になります。
それらの場合、2〜3回程度の分解治療が必要になることもあります。
注入されたヒアルロン酸の種類にもよりますが、数時間〜数日です。逆に言えば数日経って解けなかったヒアルロン酸は残ったままになる可能性が高いでしょう。
注入したヒアルロン酸の量、物によります。一般的なヒアルロン酸であれば1ccの注入に対して、ヒアルロン酸分解酵素1ccが目安になります。解けにくいヒアルロン酸(ボリューマ など)に対してはその2、3倍必要になります。
微量だけヒアルロン酸を溶かすというのはかなり難しく、高度な技術を要します。必ず可能とは言えませんが、なるべく患者様のご要望に添えるようには努力いたします。
ヒアルロン酸そのものは1、2年で自然に分解吸収されるものなので、何年も前のヒアルロン酸が残っている可能性は少ないでしょう。ただし、稀に数年前のヒアルロン酸が実際に残っている可能性がないわけではないので、一度受診していただけると幸いです。
注入直後〜数週間程度は注入部位がわずかに痛むことはよくあります。ただし赤く腫れてきたり、痛みが長期間続く場合は、感染やアレルギーが起こっている可能性があります。それらが疑われる場合は、ヒアルロン酸を溶かした方がいいでしょう。
はい、承っております。
できれば事前にヒアルロン酸の種類がわかった方がいいのですが、緊急の場合は分からなくてもヒアルロン酸分解治療を行わせていただいております。
自費研オンライン様に
記事にして頂きました。
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