ピコレーザートーニング
ピコレーザートーニングとは
ピコレーザートーニングはピコレーザーの出力を弱めた上で、シャワーのようにターゲットに照射する方法です。 高出力で照射するとかえって悪くなりうる肝斑や炎症後色素沈着に対して行われることが多いです。
同じような方法は古くから存在し、
・ロングパルスYAGレーザー
・QスイッチYAGレーザー
・Qスイッチアレキサンドライトレーザー
・Qスイッチルビーレーザー
などにより既に行われています。
日本ではもっぱら肝斑に対して行われることが多いです。
肝斑は通常の強いレーザーを当てるとかえって悪化することが知られています。
その理由はレーザーで肝斑のメラノサイトを破壊することができても、レーザーを当てることで皮膚に炎症が起こるため、それによりかえって肝斑が悪化してしまう、というものです。それを防ぐために、弱いレーザーを少量当て、皮膚に炎症を起こさないように少しずつ肝斑を薄くしていくという方法です。
近年ではレーザートーニング(特にYAGレーザーを使ったトーニング)は真皮層を整え、間接的に肝斑を改善させるのではないかとも言われています。
上記のようにレーザートーニング自体は、既に日本でも定着した方法で、特に目新しい治療ではないのですが、それをピコレーザーで行うピコトーニングはまだ行っている施設がきわめて限られており、新しい治療法ということができます。
ピコレーザーによるトーニングがこれらの方法と何が違うかというと、従来の治療法は、レーザー光線がメラニンと反応し熱が発生し、その熱によりメラニンを破壊するというものでした。
それに対して、ピコレーザーはエネルギーが熱に変換されず、衝撃波となってメラニンを破壊しますので、皮膚に対するダメージが少なく、肝斑の悪化がしにくいと理論的は考えられます。
実際の論文によるとLeeMCによると代表的なレーザートーニングであるQスイッチYAGレーザートーニングとピコレーザーをスプリットテスト(顔の半分をQスイッチYAGレーザートーニング、残りの半分をピコトーニング)を行なった結果、ピコレーザーの方がより早く、より綺麗に肝斑を治療することができたとしています。
A split-face study: comparison of picosecond alexandrite laser and Q-switched Nd:YAG laser in the treatment of melasma in Asians.
またYe Jin LeeらによるとQスイッチレーザートーニングで反応しなくなった肝斑の患者2名とPIH(炎症後色素沈着)の患者1名に対してピコアレキサンドライトレーザーを照射したところ、改善がみられた報告しています。
Treatment of Melasma and Post-Inflammatory Hyperpigmentation by a Picosecond 755-nm Alexandrite Laser in Asian Patients
いずれの論文でも肝斑の悪化などの有害事象は報告されていません。
この結果から肝斑治療において、トーニングの中では、ピコレーザートーニングは最も効果的かつ安全な方法と示唆されます。
また他のレーザートーニングで改善しなくなった方、よくならない方にも優れた適応となります。
まずはカウンセリングからご予約ください。
このような方におすすめ
- ・肝斑をお持ちの方
- ・他のレーザーで改善しない肝斑や炎症後色素沈着をお持ちの方
施術を受けられない方
- ・妊娠中の方
- ・光線過敏症をお持ちの方
- ・照射部位に皮膚ガン・活動性の感染症をお持ちの方
副作用
- ・一時的な赤み・・・数時間
- ・一時的なヒリヒリ感・・・数時間〜数日
- ・痂皮化(それほど大きなかさぶたができるわけではありません)・・・数日
おすすめの組み合わせ治療
肝斑の治療を行う場合は、
・施術後のイオン導入、エレクトロポレーション
・トラネキサム酸、アスコルビン酸(ビタミンC)の内服
・トレチノイン、ハイドロキノンなどの外用
と併用することをお勧めしています。
治療中の注意点
ピコレーザートーニングの治療中は日焼け対策、摩擦対策を徹底するようにしましょう。 せっかくピコレーザートーニングを行っても、日焼けや摩擦が加わるとやはり肝斑が悪化し、思うような結果が得られませんのでご注意ください。
料金表
メニュー | 料金(税込) |
---|---|
トライアル | 16,500円 |
1回料金 | 33,000円 |
3回コース | 77,000円 |
5回コース | 110,000円 |
よくある質問
効果があるとする論文が多数報告されており、科学的には効果は実証されています。我々の経験でも大部分の患者様で効果が見られていますが、稀に効果がほとんどない、という患者様もおられます。肝斑の増悪例や白抜けする例はありません。
論文では4−12回程度です。2−4週に1回治療を行うのが標準的です。
数時間ほど赤みたでる程度です。また微小な瘡蓋(マイクロクラスト)ができる場合がありますが、それほど目立ちません。
重篤な副作用は報告されていません。ヒリヒリ感、赤みが数時間、微小な瘡蓋が数日続く場合があります。
まずはカウンセリングからご予約ください。
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最新の料金は料金表ページ、内容は各院にお問合せください。