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2021年08月31日

酒さの原因と治療方法について

近年、赤ら顔に悩みを抱える方が増えてきています。

実は、赤ら顔の多くは「酒さ」という病気であることをご存知でしたか?

酒さが悪化する原因を知らずに過ごしていると、徐々に症状が悪化することも…。

そんな事態に陥らないよう、酒さの原因やスキンケア、治療方法を確認していきましょう。

酒さとは

酒さは頬や額などを中心に顔が赤くなる病気のことで、特に女性が発症しやすい傾向にあります。顔全体に症状が出ることが多いのですが、目の周りや首回りに症状が現れる方もいらっしゃいます。

症状としては、一時的に顔が赤くなることが繰り返される場合と、常に顔が赤くなる場合があります。

また、赤みに加えてニキビに似た発疹が出たり、「鼻瘤」というだんご鼻になったりすることもあります。

このように症状は様々ですが、酒さの特徴は顔が赤くなるだけでなく、火照りやピリピリとした感じが伴うことです。

人によっては、紫外線や気温差、刺激物を食べた時などに酒さの症状が現れることもあります。

酒さの症状

酒さの症状は、以下の4つに分類できます。

紅斑毛細血管拡張型酒さ

紅斑毛細血管拡張型は酒さで最もよくある症状で、火照りが繰り返したり、赤みが持続したりするのが特徴です。

また、後述する「丘疹膿疱型」のニキビのような発疹が出たりすることもあります。

紅斑毛細血管拡張型は敏感肌の方がなりやすく、紫外線や温度差、化粧品などの刺激で火照ったり、ピリピリした感じを伴ったりします。

丘疹膿疱型酒さ

丘疹膿疱型は持続的な火照りとともに、赤みや丘疹・膿疱などニキビに似たブツブツが現れます。また、このタイプは肌が乾燥感を伴うのも特徴なため、顔中心に痒み、熱みを感じることがあります。丘疹膿疱型は中高年の女性が発症しやすい傾向にあります。

腫瘤型酒さ

酒さは女性が発症しやすい病気ですが、腫瘤型は男性によくみられます。

症状としては丘疹がくっついて固まり、皮膚が暑くなったり、小さなしこりのようなものができたりします。

腫瘤型は鼻に現れやすいのが特徴です。鼻に症状が出ると皮膚が赤紫色になり、鼻自体も膨らんで変形していきます。

眼型酒さ

酒さのなかでも眼型酒さは稀に現れるタイプで、眼の周りに赤み、痒み、異物感、浮腫などの症状が出ます。

眼型酒さになると眼瞼炎や結膜炎などが発症することもあります。その他にも様々な症状が出る可能性がありますが、視覚障害が現れることは稀です。

酒さの原因

ハッキリした原因は分かっていませんが、酒さは以下のようなことが原因で発症すると考えられています。

遺伝

酒さに関与する遺伝子は分かっていませんが、酒さになる人の血縁者に、同じく酒さの人がいる確率が一般的な人に比べて4倍以上にもなることから、遺伝的な要因で酒さになるとも考えられています。

血管系の異常

血管系の異常は、酒さと深い関係があります。

酒さの方は毛細血管がわずかな刺激で広がりやすくなり、収縮しにくくなった状態であると言えます。毛細血管を司る神経に異常があるのではないか、といった説や、免疫系統に異常が生じているのではないかといった説があります。

細菌

酒さの治療には抗生物質が効果的ということから、酒さは皮膚の常在菌が深く関与していると言われています。それらの菌に対する過剰反応が酒さの原因になっている可能性が指摘されています。

ただし、菌が酒さを引き起こすというエビデンスはなく、その他にも様々な要因が絡み合って発症するのではないかと考えられています。

ニキビダニ

酒さは、ニキビダニとも呼ばれる「デモデックス」というダニが原因で発症するのではないかとも考えられています。

皮膚の表面にいるデモデックスに過敏反応を起こした結果が酒さであるとも言われています。

自然免疫の異常

皮膚の自然免疫に異常が起きると、酒さの症状が現れることが示唆されています。

自然免疫が正常に働かないと血管系異常や、過剰な炎症反応が生じる可能性があり、その結果、酒さが引き起こされると考えられます。

酒さと酒さ様皮膚炎の違い

酒さに似ている症状として、「酒さ様皮膚炎」というものがあります。

酒さ様皮膚炎はステロイドを塗り続けることが原因と考えられており、ステロイド外用を中止すると症状が改善します。

長期間にわたりステロイドを塗り続けて発症したものを酒さ様皮膚炎と呼ぶことが多いのですが、酒さと酒さ様皮膚炎は同じ疾患群であり、決定的な違いはありません。

酒さの治療方法

一般的には、抗生物質や漢方薬などの飲み薬、「ロゼックスゲル」という塗り薬などから酒さの治療を開始します。

それでも症状が改善しない場合に、自費治療でフォト治療やレーザー治療を受けると良いでしょう。フォト治療とレーザー治療の効果は同じくらいですので、当クリニックでは気軽に始められるフォト治療をオススメしています。

ロゼックスゲル

ロゼックスゲルは酒さに高い効果を発揮する塗り薬で、酒さ治療薬の第一選択薬とも言えます。

主成分はニキビ治療にも使われる「メトロニダゾール」という殺菌作用がある成分で、酒さの原因と考えられている「デモデックス」というダニを減少させます。

自費治療にはなりますが、3週間ほどで効果がみられることが多いため、まずはロゼックスゲルから治療を始めると良いでしょう。

フォトフェイシャル

保険治療やロゼックスゲルでも酒さが改善しない場合にオススメなのが、フォトフェイシャルです。欧米では、酒さに対してフォトフェイシャルによる治療が高く評価されています。

フォトフェイシャルはIPLと呼ばれる光を照射することで、酒さや小じわ、ニキビなどの肌トラブルを改善する治療方法です。

当クリニックでは高出力の照射が可能な最新型のIPL治療器「ICON」「M22」「ルメッカ 」を扱っており、酒さに高い効果が期待できます。

ICONには強力な冷却装置が付いているため施術中に火傷の心配がなく、痛みも従来のIPL治療器より抑えられています。

また、ダウンタイムもほとんどなく、気軽にお受けいただける治療となっています。

フォトフェイシャルの詳細はこちら

酒さに関するよくある質問

普段から気を付けるべきスキンケアは?

酒さは紫外線を浴びると必ずと言っていいほど悪化しますので、紫外線対策を徹底することが重要です。

また、刺激の強い化粧品を避け、可能であれば低アレルギー化粧品を使用すると良いでしょう。酒さの方は肌が乾燥しやすいため、保湿剤で十分に肌を保湿することも大切です。

酒さを悪化させる食べ物は?

熱い、辛いなど刺激の強い食べ物や、アルコール、カフェインは酒さを悪化させる恐れがあるため、なるべく避けた方が良いでしょう。

また、欧米ではシナモンも酒さに悪影響を及ぼすと言われています。

保険適用の治療は?

保険適用の酒さ治療では、主に「抗生物質の内服」と「漢方薬の内服」を行います。

どちらも酒さの炎症を抑える作用があり、保険治療だけでも酒さを改善できることもあります。

まとめ

酒さの原因は未だハッキリ分かってはいないため不安になるかもしれませんが、クリニックで治療を受ければ症状は改善していきます。

酒さは自然に治ることがないため、赤ら顔でお悩みの方はぜひ一度クリニックを受診してみてくださいね。まずは保険治療からスタートし、必要に応じて自費治療を検討しましょう。

監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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