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2022年03月24日

老人性色素斑を消す方法はある?原因や治療方法、似ている症状について解説

皆さんは、老人性色素斑という症状をご存じでしょうか。

耳馴染みない言葉に感じるかもしれませんが、老人性色素斑とはシミの代表格となる症状で、時代を問わず多くの方が年齢肌の課題として掲げています。 そこで今回は、年齢を重ねるとともに多くの方が注目する老人性色素斑の原因や治療方法、間違われやすい症状についても解説します。

老人性色素斑(日光性色素斑)とは

角化細胞由来でできた良性腫瘍を老人性色素斑と呼びますが、一般的には「シミ」として知られている症状です。老人性色素斑は「日光性色素斑」と呼ばれることもありますが、近年では、新たに「環境誘導性色素斑」という名称も提唱されつつあります。

また、老人性と名称についていますが、実際は30~40代くらいに発症することが多く、60歳以上になると、ほぼ確実に顔に現れます。環境や肌質などの違いによっては20代から発症するケースも少なくありません。

老人性色素斑の特徴

老人性色素斑は、顔や手の甲、腕など、日光によく当たる部分にできます。色は褐色(茶色)で、形は不定形、大きさは米粒程度から5cmにおよぶものもあり、中には表面がざらついているケースもあります。

老人性色素斑ができる仕組み

巷では、「メラノサイトが変異して老人性色素斑(シミ)になっているのでは?」という話をよく耳にすると思いますが、それは誤解です。シミは、表皮を生成する「角化細胞」の異常化によって発生しています。

角化細胞は、紫外線やストレスなどの外的・内的要因によって、ターンオーバーとともに異常を起こすことで表皮を分厚くしてしまいます。さらに、角化細胞から色素細胞のメラノサイトへ「もっとメラニンを作って!」と指令が出されるため、メラニンも過剰に生成されます。

ここで正常な肌であれば、メラニン色素は古い細胞として最終的に垢と一緒に剥がれ落ちます。しかし、表皮は角化細胞の異常によって分厚くなっているため、剥がれ落ちず、シミやくすみとなって肌表面に残り続けてしまいます。

また、あまり知られてはいませんが、大気汚染による皮膚損傷の影響でシミができるのではないかという要因も近年ではささやかれています。

老人性色素斑の対策方法

シミを作らないために重要視されるのは紫外線対策ですが、同時にターンオーバーを乱さないことも重要です。まずは、自分で何が対策できるかを知っておきましょう。

紫外線対策

角化細胞を異常化させないためにもっとも注意するのが紫外線対策です。いわずもがなで実践されている方は多いかもしれませんが、日焼け止め以外に帽子や日傘も活用しましょう。

また、角膜も紫外線を吸収してしまう要因のひとつですので、徹底したい方はサングラスも合わせて装着することをおすすめします。

規則正しい生活習慣

生活習慣の乱れは新陳代謝の悪化につながります。新陳代謝の悪化は体調だけでなく、肌のターンオーバーにも影響をおよぼしますので、十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけるようにしましょう。また、定期的な運動もお肌の新陳代謝につながるので、積極的に取り入れることをおすすめします。

肌に合ったスキンケア

適切なスキンケアを行っていない場合も、シミができやすい肌を作っている可能性が高いです。

乾燥したままの肌状態を続けてしまうとターンオーバーが正常に働きません。しかし、過度なスキンケアは肌に触る回数が増えるとともに摩擦をあたえてしまうので、シミを誘発してしまいます。 スキンケアをするときは、自分の肌に合わせてアイテムを最低限に選んだうえで、極力肌に摩擦をあたえないように優しくケアしましょう。

老人性色素斑を改善する治療方法

老人性色素班は、加齢とともにセルフによる改善は難しくなります。また、手っ取り早く治したいという方にも市販品だけに頼ったスキンケアでは改善が難しいです。

しかし、クリニックであれば医師の診断のもと、症状に合わせた治療が行えます。また、老人性色素斑は治療方法も豊富です。

ハイドロキノン・トレチノイン

ハイドロキノンとトレチノインは、どちらもシミやしわ、ニキビ跡に効果が高い塗り薬です。

ハイドロキノンは、メラニンの生成と伝達を抑える作用があり、トレチノインは、ビタミンA誘導体によって表皮のターンオーバーを促進し、メラニン排出の手助けをしてくれる作用があります。つまり、ふたつの塗り薬を組み合わせることで、シミに対して大きな効果が期待できます。

ハイドロキノンとトレチノインは、決して最新治療とはいえませんが、近年ではテレビでも取り上げられるほど人気のある定番の治療方法です。また、機械を使用しない治療という点で、美容医療に慣れていない方にもおすすめです。

ハイドロキノン・トレチノインの詳細はこちら

Qスイッチアレキサンドライトレーザー

Qスイッチレーザーは、大きなシミが気になる方におすすめです。

シミ取りを目的としているレーザーの中でもっとも強力で、メラニン色素を含んだ組織に対し、ピンポイントに反応して熱破壊します。狙った色素部分以外にはダメージを与えない治療ができるのが魅力です。

強力なレーザーのため、取り除きたい部位は一時的なカサブタや、色素沈着が3~6ヶ月間生じる可能性があるので、すぐ行事などに参加する予定のある方は時期を見計らうことを推奨します。

Qスイッチアレキサンドライトレーザーの詳細はこちら

ピコレーザー

ピコレーザーは、1兆分の1秒程度といった極めて短い時間でレーザーを照射する機械で、まだシミが薄い段階の方におすすめです。

Qスイッチレーザーと同じように、狙った部位以外の組織を傷つけないように設計されたレーザーですが、従来と比較するとより照射時間は短くなり、ダウンタイムも軽減されています。

ピコレーザーの詳細はこちら

フォトフェイシャル【ICON,ルメッカ,M22】

フォトフェイシャル(フォト治療)は、IPLという特殊かつ強力な光を照射し、その光がメラニンに反応することでシミを薄くします。顔全体に素早く照射することができ、レーザーよりもダウンタイムが少ない安全な治療として人気のある治療方法です。

また、フォト治療の中でも最新型の「ICON」は、これまで効果がはっきりわからないといわれていたIPL治療器とは異なり、従来では難しいとされていた色調のシミに対しても高い効果が期待できます。

フォトフェイシャルの詳細はこちら

老人性色素斑と似ている症状

老人性色素斑はシミの代表的な症状といえますが、他にも似たような症状が多数あり、治療方法は症状によって異なります。クリニックでは医師が患者様の症状を見分けて治療を提案しますが、ご自身で事前に把握しておくとで、悪化させないための対策や、どのような治療を受けるのかをある程度把握できるため安心です。

脂漏性角化症(老人性いぼ)

脂漏性角化症とは、紫外線による肌の老化や、脂質異常が原因と考えられている茶色く盛り上がったシミのようイボです。

中年以降の男女が発症しやすく、60代以上では必ずといっていいほど一般的に発症します。主に額やこめかみなどのフェイスラインにできやすいですが、胸元にできることもあります。

おすすめの治療は、炭酸ガスレーザーで、イボを炭酸ガスレーザーで焼灼し、蒸散させます。

なかには、長年放置していた老人性色素斑が盛り上がることで脂漏性角化症になってしまうこともあるため、すでに老人性色素斑でお悩みの方は、早めに病院へ相談することをおすすめします。

雀卵斑(そばかす)

雀卵斑(じゃくらんはん)は、いわゆる「そばかす」です。

鼻を中心に左右対称に散らばるやや明るい褐色のシミを指し、1~5mmの大きさで均等に並んでいるのが特徴です。

多くは女性に発症し、特に思春期を迎えるころに目立つ傾向があります。

原因は遺伝が影響しているといわれていますが、日焼けや妊娠によって症状が悪化する傾向もあります。

おすすめの治療は、レーザー治療やフォト治療です。どちらもメラニン色素にのみ反応し破壊するため、肌への負担を少なくしてそばかすを取り除けます。ただし、数年すると再発する可能性もあるため、治療直後を含めて紫外線対策は徹底して行いましょう。

肝斑

肝斑とは、頬や目の下、額などに左右対称にできる薄茶色のシミです。

30~60代の女性に多く見られ、男性に発症することは稀です。厳密な発症理由は明確になっていませんが、女性ホルモンによる影響や皮膚の過度な摩擦などが原因といわれている症状です。

肝斑治療はシミ治療の中でもっとも難しい治療です。

明確な治療方法がなく、さまざまな治療を組み合わせて治療を行わなくてはならないため、治療期間も長期化しやすい症状です。さらに、肝斑と老人性色素斑を合併している場合、治療の難易度はさらに上がります。

そのため、治療を望まれる場合は、ご自身の負担をできるだけ減らすためにも実績のある病院を選ぶようにしましょう。

肝斑の具体的な治療方法ですが、当院では、つけ薬の治療を3~4ヶ月行います。早く結果を出したいという患者様には、レーザートーニングやピコトーニング、エレクトロポーションなどを症状やご要望に沿って組み合わせて治療します。ただし、老人性色素斑との合併の場合は、治療の順番も異なってきますので、気になる方はクリニックに相談してみることをおすすめします。

まとめ

老人性色素班はシミの一種で、年齢を重ねていくほど多くの方が通る肌悩みです。しかし、それゆえに治療方法も多種多様で、昨今はご自身の症状や都合に合わせた治療が望みやすくなっています。 また、老人性色素班以外の症状に関しても、さまざまな治療が用意されているので、ご自身に当てはまる症状がある方は、ぜひ一度、お近くのクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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