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2021年05月27日

背中のニキビ・ニキビ跡の原因と治療法

ニキビといえば顔にできることが多いですが、意外と多いのが「背中ニキビ・ニキビ跡」。

背中は顔と違って見えにくい部位なので、ニキビやニキビ跡ができていても気付きにくいものです。背中ニキビ・ニキビ跡をつくらないために、原因とケア方法、治療法を確認しておきましょう。

ニキビ跡とは

ニキビ跡とは、ニキビが治った後に残る赤みや色素沈着、クレーターなどのことです。

ニキビができると肌に傷跡が残るため、ニキビ跡になってしまう場合があります。一旦ニキビ跡ができてしまうと元の肌の状態に戻すのは難しいため、目立つニキビ跡をつくらないためにはニキビができたらすぐにセルフケアやクリニックでの治療をして、症状を悪化させないことが大切です。

また、ニキビ・ニキビ跡は皮脂腺の多い顔によくできますが、背中や胸にもできることがあります。ニキビは「脂腺性毛包」という、皮脂腺が発達した毛穴にできる病気ですので、顔、背中、胸、首など脂腺性毛包がある場所にできるのです。

背中ニキビ・ニキビ跡とは

背中ニキビ・ニキビ跡とは、その名の通り背中にできるニキビ・ニキビ跡のことです。

実は、背中は皮脂分泌量が多い部位のためニキビができやすいと言われています。また、顔と違って背中は肌トラブルに気付きにくく、スキンケアもおろそかになりがちなこともニキビができやすい理由のひとつです。

背中ニキビを放置するとニキビ跡が残ってしまう可能性があるため、日頃から背中の状態をチェックし、背中もしっかりとスキンケアするのがベストです。

背中ニキビに似た症状

マラセチア毛包炎

マラセチア毛包炎とは、皮膚に常在する「マラセチア」というカビが増殖することによって生じる病気です。ニキビのように赤いポツポツができるので、ニキビと間違えられることが多くあります。

マラセチア毛包炎は抗真菌薬で治療をするため、ニキビ治療で改善することはありません。ニキビ治療で症状が改善されない場合には、マラセチア毛包炎の可能性があるでしょう。

皮膚腫瘍(おでき)

皮膚にできる「できもの」のことを皮膚腫瘍と言い、良性のものには粉瘤、ほくろ、いぼ、脂肪腫などがあります。皮膚腫瘍はニキビのようにポツンと盛り上がっているため、ニキビだと勘違いされる方もいらっしゃいます。

背中ニキビ・ニキビ跡ができる原因

衣類のムレ、摩擦

背中は衣類で蒸れやすく雑菌が繫殖しやすいため、ニキビができやすい環境にあります。ニキビは毛穴に皮脂が詰まってできるため、清潔な状態を保っていなければニキビができやすくなるのです。また、衣類の摩擦による刺激もニキビができる原因となります。

乾燥

背中はスキンケアがおろそかになりがちなため、乾燥しやすい部位でもあります。肌が乾燥すると毛穴の通りが悪くなり、ニキビの原因になることがあるため注意が必要です。

皮脂

背中は皮脂分泌量が多いということも、ニキビができやすい原因です。皮脂が毛穴に詰まると炎症が起き、ニキビができてしまいます。

洗い残し

シャンプーやトリートメントなどの洗い残しがあると、皮膚への刺激となりニキビができることがあります。シャンプーやトリートメントのほか、余分な皮脂や古い角質、汚れなどがキレイに落とせていないこともニキビの原因になります。

背中のニキビ跡は色素沈着しやすい?

毛穴に炎症が生じてニキビができたら、ニキビの周りの皮膚は「メラノサイト」というメラニンを作っている細胞が活性化し、色素沈着することがあります。

背中は手が届きにくくケアをおこたりがちな部位のため、炎症したニキビができても放置しがちです。このように炎症したニキビを放置すると症状が悪化し、色素沈着したニキビ跡ができやすくなるのです。また、背中は摩擦や圧迫などの物理的刺激にさらされやすく炎症が起きやすいため、背中のニキビ跡は色素沈着しやすいと言われています。

色素沈着したニキビ跡は時間が経てば徐々に目立たなくなっていきますが、完全に元の状態に戻すのは困難です。なるべくキレイな肌に戻したい場合には、皮膚科や美容皮膚科で治療を受けることをオススメします。

背中ニキビ・ニキビ跡のケア方法

洗い方を工夫する

シャンプーやトリートメントなどの洗い残しがあるとニキビができやすくなりますので、しっかりと洗い流すことに加えて、洗い残しがないようにシャンプーやトリートメントをしてから体を洗うなど、洗い方を工夫することが大切です。

衣類や寝具を清潔に保つ

背中ニキビ・ニキビ跡をつくらないためには皮膚を清潔な状態に保つことが大切ですので、衣類や寝具はこまめに洗濯して清潔に保つようにしましょう。

衣類や寝具は吸湿性の高いものにするのがオススメです。

紫外線対策

ニキビは紫外線が原因でできることが分かっていますので、紫外線対策をする必要があります。背中は日焼け止めが塗りにくい部位ですので、スプレータイプの日焼け止めを使うなどの工夫をして、しっかりと紫外線対策しましょう。

保湿

ニキビ・ニキビ跡対策には保湿が欠かせません。入浴後は背中も化粧水や乳液などでスキンケアして、十分に保湿してください。

背中ニキビ・ニキビ跡の治療法

背中ニキビ・ニキビ跡がセルフケアで治らない場合は、クリニックで治療することをオススメします。

様々な治療法がありますが、まずは保険診療の塗り薬や飲み薬で治療し、それでも改善されなければ自費診療のケミカルピーリングやイソトレチノインの内服で症状を改善するのが望ましいでしょう。

塗り薬

ニキビ治療の中心となる塗り薬が、「ディフェリンゲル」です。ディフェリンゲルは様々なタイプのニキビに予防・治療効果が期待できます。

塗り始めは肌に刺激を感じることがありますが、使い続けていくうちに慣れていきます。ディフェリンゲルで治療するときに大切なのは、使用を止めないことです。途中で塗るのをやめず、ニキビが治るまで塗り続けるようにしてくださいね。

飲み薬

ニキビの症状に合わせて抗菌薬やビタミン剤、ステロイド剤を内服します。 それぞれ効能・効果、副作用が異なりますので、体質や症状に合ったものを処方してもらいます。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは肌表面に化学薬品を塗って古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促す治療です。

当クリニックでは、ニキビに優れた効果を発揮する「サリチル酸マクロゴール」をご用意しております。

サリチル酸マクロゴールは刺激が少なく、通常のピーリングよりも赤みや痛み、乾燥が起こりにくいのが特徴です。

肌のターンオーバーが促進されるため、ニキビのほか小じわ、皮膚のくすみにも効果が期待できます。

ケミカルピーリングの詳細はこちら

イソトレチノイン

イソトレチノインはニキビの原因となる皮脂腺の分泌を抑制し、さらに皮脂腺そのものを小さくさせる効果のある内服薬です。

イソトレチノインはニキビ治療の切り札とも言える薬で、重症のニキビにも高い効果が期待できます。基本的には4~5ヶ月ほど治療を続けることになります。

胎児に対する催奇形性や精神疾患など重大な副作用がでることもありますので、医師の入念な診察のもと治療を進めていきます。

イソトレチノインの詳細はこちら

ニキビ・ニキビ跡治療の詳細はこちら

監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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