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2022年04月04日

ニキビ跡は消せる?自宅できるケアのポイント

ニキビの炎症は治まったのにニキビ跡になってしまった…こんな悩みを抱えていませんか?ニキビの経過によっては、肌への刺激やダメージが蓄積してニキビ跡になるので、セルフケアで改善するか気になりますよね。この記事では、ニキビ跡を改善するためのセルフケアのポイントについて解説します。

ニキビ跡の種類

ニキビ跡は「ざ瘡瘢痕(ざそうはんこん)」といって、いくつかの種類があります。ここではニキビ跡の種類についてみていきます。

赤み

ニキビ跡の中でもよくみられるのが赤みですが、医学的には「炎症後紅斑」といいます。ニキビ後の赤みは毛穴に起こった炎症や化膿により、皮膚の表面に傷がつくことで起こります。ニキビ後の赤みは真皮の浅い部分までのダメージであり、時間の経過とともに改善しやすい特徴があります。
個人差はありますが、ニキビ後の赤みは1か月くらいがピークで、その後数か月かけて少しずつ薄くなっていきます。人によってはニキビ後の赤みが強く、改善するのに半年から1年ほどかかることがあります。

色素沈着

ニキビが炎症を起こすと、生理活性物質であるサイトカインが産生されて皮膚のメラノサイトが活発化します。メラノサイトは黒いメラニン色素を産生する工場のような組織で、活発化によりメラニン色素が過剰に生成されます。一般に、メラニン色素は皮膚のターンオーバーとともに少しずつ排出されますが、肌の新陳代謝が正常でないと、長い間シミとして残ることがあります。

クレーター肌

陥凹性瘢痕(かんぼつせいはんこん)」とも呼ばれており、ニキビの炎症により、皮膚の真皮がダメージを受けると、肌がクレーターのように穴が開いているような傷跡になります。皮膚と皮下組織が癒着したりすると、皮膚にヨレが生じることもあります。

皮膚の盛り上がり

ニキビの炎症が真皮に及ぶと、肌が凹むのではなく、盛り上がることがあります。創傷治癒の過程で肌の弾性組織であるコラーゲンが過剰に増えることで、ニキビ跡に盛り上がった傷跡がみられることがあります。
このようにニキビ跡は、ニキビによる炎症が皮膚を刺激したり、周りの組織を傷つけたりすることで起こります。特に遺伝的な体質によっては、ニキビ跡がケロイドになることがあります。

ニキビ跡を改善するのためのポイント

ニキビ跡のタイプによっては、セルフケアで改善をサポートできるものもあります。ここではニキビ跡の改善のポイントについて、種類ごとにみていきます。

赤いニキビ跡

ニキビ跡による赤みは、炎症により皮膚の表面にダメージが及ぶことが原因です。ニキビの炎症の悪化を防いだり、炎症を鎮めたりすることで、ニキビ後の赤みを改善することができます。

茶色のニキビ跡

炎症性色素沈着であるニキビ跡のシミは、美白ケアが効果的です。ニキビの炎症によって蓄積したメラニン色素の排出を促すことで、ニキビ跡のシミの改善を手助けできます。

クレーター肌

瘢痕化したニキビ跡であるクレーター肌は、皮膚のダメージが真皮の奥にまで及んでいます。肌のターンオーバーやセルフケアだけで治すのが難しいため、医療機関で治療を受ける必要があります。

ニキビ跡改善のためにできる自宅ケア

ニキビ跡の赤みやシミは、時間をかけて少しずつ薄くなりますが、セルフケアにより改善をサポートすることができます。

紫外線対策をする

ニキビ跡によるシミはメラノサイトが活発化しているので、紫外線により色素沈着が悪化しやすい状態です。紫外線は、夏だけでなく一年中降り注いでいるので、毎日UVケアをすることが大切です。季節や活動場所に適した日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶったりして紫外線に直接当たらないようにしましょう。

スキンケア

ニキビ跡によるシミがある場合、美白効果のある化粧水を使って、今あるニキビ跡の色素沈着を濃くしないようにしましょう。美白化粧水は色素沈着そのものを消す効果はありません。しかしながらメラニン色素の生成を抑えたり、排出を促したりする成分が含まれているので、ニキビ跡によるシミの悪化を防ぐことができます。

ピーリング

皮膚に余分な角質があると、肌のターンオーバーが乱れる原因になります。ピーリングにより余分な角質を取り除くことで、肌のターンオーバーが促進され、メラニン色素の排出や皮膚の修復を促すことができます。ピーリングは肌に刺激があるため、多くても週1回程度にするのがよいでしょう。

睡眠を十分に取る

肌の生まれ変わりは、成長ホルモンの分泌が増える睡眠中に活発になります。睡眠不足が続くと肌トラブルを起こしやすくなり、ニキビ跡の改善を妨げることがあります。毎日規則正しく過ごして、十分な睡眠を確保するようにしましょう。

肌によい栄養素を食事で取る

油っこい食べ物を食べた翌日に、ニキビが現れるように、食事と肌には関連があります。ニキビ跡を改善するのなら、皮膚細胞の元となるたんぱく質や、肌の新陳代謝のサポートや皮脂コントロールに役立つビタミンB群、シミ予防に効果的なビタミンCを積極的に取るのがおすすめです。

ニキビを悪化させない

ニキビ跡のある人の中には、顔の他の箇所にニキビの炎症が起きていることも少なくありません。ニキビ跡対策で何よりも大切なのが、やはりニキビの悪化を予防することです。毛穴の汚れを落とすために肌を清潔に保つだけでなく、食事や睡眠などの生活習慣を整えることを心がけましょう。

ニキビ跡を消すための治療について

医療機関の皮膚科ではニキビ跡の改善や、ニキビを悪化させないための治療を行っています。自然治癒しやすいニキビ跡の赤みや色素沈着も治るのに時間がかかります。クレーター肌だけでなくニキビ跡で悩んでいる人は、治療を試してみるとよいでしょう。皮膚科ではニキビ跡について以下の治療を行っています。

薬物治療

ニキビ跡の種類によって、内服薬や外用薬を使い分けます。内服薬には、ビタミンB2・B6・Cの内服がありますが、シミが強い場合は美白効果のある「ハイチオール」や「トランサミン」が処方されます。
外用薬は、ニキビによるシミや炎症の改善に効果のある「ビタミンC誘導体」、肌のターンオーバーを促進する「トレチノイン」、保湿剤などが処方されます。

トレチノインについてはこちら

ピーリング

古い角質を取り除くことで、肌のターンオーバーを促進します。色素沈着だけでなくニキビ後の軽い赤みにも用いられます。

ケミカルピーリングについてはこちら

クレーター肌治療

フラクショナルレーザー、ダーマペン、サブシジョンがあります。フラクショナルレーザーとダーマペンは、浅く広い範囲のクレーター肌の改善に適しています。フラクショナルレーザーは炭酸ガスをレーザーにより皮膚に微細な穴を開け、またダーマペンは極細の針を用いて、皮膚に微細な穴を開けることで、肌の入れ替わりを促します。
サブシジョンはニキビ跡の凹みが深い場合に使用します。ニキビの炎症により硬い繊維ができると、皮膚を引っ張り凹みの原因になることがあります。サブシジョンは皮膚に針を刺して線維を直接切断し、ニキビ跡による凹みを改善します。
上記の治療は、クレーター肌の範囲や状態によって、治療を組み合わせることがあります。

ニキビ跡の種類と治療法についてはこちら

まとめ

ニキビ跡は治るのに非常に時間がかかったり、セルフケアだけでは治らなかったりするものがあります。ニキビ跡にコンプレックスを感じている場合は、早めに医療機関の治療を受けることを検討してみてください。

監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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