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TOP / 美容コラム / 酒さと酒さ様皮膚炎の違いについて。悪化要因やセルフケアについても解説。
2023年06月13日

酒さと酒さ様皮膚炎の違いについて。悪化要因やセルフケアについても解説。

最近、赤ら顔の悩みを抱える女性が増加しています。
赤ら顔は、肌の血管が拡張し、顔が赤くなる状態を指します。この症状は多くの人にとってコンプレックスや不安を引き起こすものであり、特に女性にとっては化粧を上手く隠すことも難しいです。
赤ら顔の中でも最近患者様が増えている、「酒さ」と「酒さ様皮膚炎」にフォーカスして詳しく説明していきます。

赤ら顔の種類と症状

酒さと酒さ様皮膚炎の違いについて

酒さと酒さ様皮膚炎は、全く別物と思われている方も多いと思いますが、実は似たところも多い病態です。日本では伝統的に、ステロイドを使うことによって赤ら顔を発症している場合を「酒さ様皮膚炎」ステロイドがあまり関係ないものが「酒さ」と呼ぶ傾向があります。

酒さ

原因不明の顔が赤くなる病気のことを指します。酒さには色々な形態があり、1期、2期、3期の段階に分類されることがあります。
1期:顔が赤くなる、火照り、ヒリヒリ、刺激感。1日中ずっと赤い方も居れば、1日の中で赤くなったり落ち着いたりを繰り返す方もいます。
2期:1期の状態に、ニキビのようなぶつぶつを伴う。火照り、ヒリヒリ、刺激感。
3期:鼻が腫れて、団子鼻のように大きくなる。鼻瘤とも呼ばれる。
眼酒さ:結膜炎のように、目が充血、ヒリヒリ、頭痛。欧米に多い。

酒さの発症・悪化要因

ステロイドの使用

一部の人は、ステロイドを使用することで酒さが発症・悪化することがあります。ステロイド自体に問題があるわけではなく、アトピーやかぶれにステロイドを使用した際に、酒さが発症してしまう方もいます。これは体質的な要因もあると言われています。

紫外線

酒さは紫外線で悪化します。真夏に日焼けをして顔が真っ赤になり、そのあと赤みが引かずに酒さとなったという方も多いです。

温度差

急に暑いところに行ったり、寒いところに行ったりというのを繰り返していると、酒さが悪化することがあります。お風呂にも注意が必要です。

食べ物

刺激物(熱い食べ物、辛い食べ物)、シナモン、お酒、コーヒー等の刺激物も、酒さが悪化することがあります。

激しいストレス

また精神的なストレスも赤ら顔の症状を悪化させる要因の一つです。ストレスの管理やリラックスする時間を持つことが重要です。

家庭での赤ら顔の改善方法

赤ら顔の改善には、まずは悪化要因を避けることが重要です。紫外線から肌を守るために日焼け止めを使用したり、温度差や刺激物を避けたりすることで、症状の悪化を防ぐことができます。辛い食べ物やアルコールの摂取も控えるようにしましょう。

更に、赤ら顔の改善には、適切な保湿ケアが重要です。乾燥した肌は症状を悪化させる要因となりますので、保湿剤を使用して肌をしっかりと保湿しましょう。特に酒さ1期の顔が火照るだけのタイプの方は、治療だけではなく、家でのスキンケアも大切です。

なお、赤ら顔の症状に対し冷やす方もいますが、注意が必要です。一時的には症状を和らげることができますが、急激な温度変化は血管を刺激し、逆に症状を悪化させることがあります。肌に負担をかけずに、適切な保湿を心掛けましょう。

病院での赤ら顔の治療方法

赤ら顔の症状が重度で、自宅でのケアでは改善しない場合は、皮膚科を受診して専門の治療を受けることを検討しましょう。
医師は症状の程度に応じて、特に2期の症状の方には抗生物質を処方することがあります。抗生物質は炎症を抑える効果があり、一時的な改善が期待できます。

また、1期の赤ら顔の治療には、レーザー治療やフォト治療といった方法があります。これらの治療は、光やレーザーを用いて血管を収縮させることで、赤みを軽減する効果があります。医師の指示に従って適切な治療法を選ぶのが良いでしょう。

酒さは遺伝するのか

酒さは、遺伝的な要因が関与している可能性があります。恐らく多因子疾患で、糖尿病や高血圧と同様に、多くの遺伝子が複合的に関与して、酒さを発症させているのではないかと言われています。

赤ら顔・酒さに適さないスキンケア

赤ら顔の症状を改善するためには、スキンケア製品の選択も注意が必要です。
ステロイド入りの製品は避けるべきです。また、刺激の強い製品も注意しましょう。

赤ら顔・酒さの方というのは、非常に敏感なお肌の状態です。極力、肌に刺激を与えないような製品を選ぶことが重要です。アルコールや香料、界面活性剤などの刺激性の高い成分は避け、肌に優しい製品を選ぶのが良いでしょう。

酒さと団子鼻の関係

酒さの方の団子鼻は、一般的に成人以降に団子鼻が現れることが多く、子供ではあまり見られません。
子供で団子鼻に見える場合は、生まれつきの団子鼻の可能性があります。成人以降にだんだん鼻が大きくなってきた場合は、鼻瘤の可能性があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
赤ら顔にも種類や段階があり、段階によって対処法が変わります。
赤ら顔が気になる方は、自己判断をせずに、お近くの皮膚科医までご相談ください。

関連動画

【酒さ】赤ら顔、実は〇〇だった【スキンケア方法】

監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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