ニキビ痕(クレーター)の治療|三鷹、国分寺、新座、久我山、志木に5院 はなふさ皮膚科・美容皮膚科

ニキビ痕(クレーター)の治療

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Introduction はじめに

ニキビ痕でお困りの方は多く一種の‘ありふれた疾患’と言っても過言ではないでしょう。ニキビ発症から3年経過すると、ニキビ痕が残る事が避けられないという意見もあります。もちろん3年も経過せずにニキビ痕が出現することも多々あります。
ニキビのできた場所、ニキビの重症度がニキビ痕に影響を与えます。ニキビ痕の瘢痕は治療が難しく、現代医学を持ってしても完全に治すことは、難しい状態の一つです。完璧に直すことは不可能であり、一つの方法が全員にいいということもないことははじめにご理解いただくといいでしょう。

Summary 治療総論

以下のような治療法が考案されています

・皮膚を切り取る方法

一つはニキビ痕そのものを切り取ってしまう方法です。これにはパンチでニキビ痕をくり抜く方法の他に、パンチで穴をあけて持ち上げる方法や、皮膚移植も含まれます。

・陥凹性瘢痕を埋める方法

ご自身のコラーゲン・真皮、脂肪を移植したり、ヒアルロン酸や高分子ポリマーで埋める方法もあります。

・色を変える方法

ニキビの後に黒くなってしまった状態をつけ薬で白くしたり、赤くなってしまったものをレーザー、IPLで赤みを薄くする方法です。 色が抜けてしまった状態が最も治療が難しく、色素移植が必要となることもあります。

・コラーゲンを増やす方法

陥凹性瘢痕には、ケミカルピーリングや微小皮膚剥離術(日本ではほとんど行われていません)、マイクロニードル治療、フラクショナルレーザーなどが含まれます。 これらは治療数ヶ月後に効果のピークが現れる場合が多いですが、何度も治療を行わなければいけない場合も多いです。

・コラーゲンを減らす治療

ステロイド(ケナコルト)などを注射する方法です。

・筋肉の緊張を和らげる治療

過度の筋肉の働きは、にきび痕を目立たせることもあります。額、顎、下顎などが適応になることが多いです。

※当院で行っているニキビ跡治療についてはこちらです。

◆ニキビ痕治療研究の限界

ニキビ痕に関しては、そもそも数値的に評価するのが難しいのと、現在の医療では非常に重要なテストである二重盲検試験ができないという理由で、なかなか良いエビデンスがないのが普通です。

Details 治療法各論

レーザーを使った再生治療に関して

レーザーを使ったにきび痕のシステマティックレビューに関して、比較的質の良いデータがあります。 炭酸ガスレーザーもしくはエルビウムYAGレーザー、もしくはその両方を使った治療です。これらのレーザー治療に関して最も問題となるのは、色素沈着で、欧米でも44%の色素沈着の副作用が見られたとの事です。あくまで欧米のデータですのでアジア人に治療を行なった場合、更に強い色素沈着が出ることが予想されます。 治療後の赤みも大きな問題の一つで、炭酸ガスレーザーでは、1.5ヶ月~4カ月、エルビウムYAGレーザーでは1ヶ月~3ヶ月の赤みが報告されています。 赤み、色素沈着が最も大きな副作用で、通常3ヶ月程度で収まるのが普通ですが、症例によると更に時間がかかることがあります。 にきび跡に関して炭酸ガスレーザーでは25~81%、エルビウムYAGレーザーでは50~70%の改善が見られています。

ダーマアブレーション(皮膚剥離術)

こちらは欧米で50年ほどの歴史のある治療ですが、色素沈着の副作用が多く、日本では行われていません。しかしある文献によると色素沈着のリスクはレーザーよりも少ないとの報告もある様です。 実際にはあまりシステマティックレビューがなされておらず、十分な医学的エビデンスがあるとは言えない様です。ダウンタイムが大きいのと、副作用が大きい為、日本ではあまり用いられていません。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは日本でも馴染みのある治療法です。ここで注意しなければいけないポイントは、欧米では極めて強力、アグレッシブなピーリングがなされているということです。 にきび痕の赤み、色素沈着に関しては、日本でイメージするケミカルピーリングでも一定の効果がありますが、にきび痕の陥凹性瘢痕(クレーター)に関しては別の強いピーリングが必要になります。欧米で陥凹性瘢痕に使われるケミカルピーリングは日本のケミカルピーリングよりもはるかに強力で、アグレッシブで、現実的には日本では使う事ができないものがほとんどです。 これらのピーリングの後は炎症後色素がほぼ必発で、3ヶ月ぐらい続くのが普通です。 アジア人の45名にフェノールピーリングが施術された例では、7名の患者様において51%以上の改善が見られましたが、反面74%の患者様で、色素沈着が見られました。さらに11%の患者様で、皮膚に赤みが3ヶ月以上持続しました。 中等度の強さのトリクロロ酢酸ピーリングを比較的色黒の方、15名に行ったところ、1名をのぞいて、効果があり、9名に中等度以上の効果があったと報告されています。その反面73%の患者が一次的な炎症後色素沈着に苦しみました。 これらの強力なピーリングはアイスピック型のニキビ痕などの深いニキビ痕に対しては、にきび痕に炎症を起こすことで返ってニキビ痕を目立たせることになり兼ねないという危険性もあります。 これらの副作用から、まず日本で行われることは今後もない治療法と考えられます。

プラズマ

プラズマを使ったニキビ治療痕が欧米では行われております。ただし表面を削り取る形になりますので、日本人の肌に合っているかどうかは不明で、やはり色素沈着、瘢痕形成の副作用が問題となるでしょう。欧米も含め現時点ではプラズマを使ったニキビ痕治療に関して十分なデータはありません。

アブレイティブフラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーは皮膚に点状にレーザーをあてる治療法です。皮膚表面も焼灼し点状に熱傷ができるものをアブレイティブフラクショナルレーザーといいます。表面を焼灼しないものをノンアブレイティブフラクショナルレーザーと言います。これらは一長一短であり、どちらがいいということも無いですが、これまでの治療よりもリスクが限定的なため急速に広がっている治療法です。 当たり前ですが、強い出力で治療したほうが患者様の満足度は高い様です。あまり密にレーザー治療すると赤み、滲出液、腫れといった副作用が出現しがちでフラクショナルレーザーの良さを消してしまう可能性があります。 53名の患者様に対して行われたフラクショナルレーザーのデータでは、90%以上の患者様で、51-75%の効果が見られました。大きな副作用もありませんでした。これらのことから今後ともフラクショナルレーザーがにきび痕の治療の基本となることは間違いなさそうです。

マイクロニードルセラピー

ダーマローラーやダーマペンによる治療です。フラクショナルレーザーと原理は似ているかもしれません。これらの治療は真皮に微小な損傷を与え、それによりコラーゲンを再構成させる治療法です。 (手術と同じで)原理的に臨床治験には向かず、エビデンスレベルはそれほど高くはないのですが、色素沈着、赤みなど、ニキビ痕治療に起こりがちな副作用がほとんどないか、軽微なのが特徴です。これらの副作用が少ない点から筆者は日本人に非常に適した治療法であると考えています。

ノンアブレイティブフラクショナルレーザー

ノンアルレイティブフラクショナルレーザーとアブレイティブフラクショナルレーザーの違いは表皮に損傷を与えるか与えないかの違いで、ノンアルレイティブフラクショナルレーザーは表皮に損傷を与えずに真皮層を50度以上に熱くし、損傷を与え、コラーゲンの再構築を促します。この辺りは他の治療法と同じですが、表皮に損傷を与えないのがノンアブレイティブフラクショナルレーザーの特徴です。 一方で効果が限定的で軽度のにきび痕にしか効果がないという限界があります。十分なデータは乏しいですが、患者様の満足度は高いが、組織学的な効果はやや乏しい様です。副作用が極めて少なく、患者様のダウンタイムもそのほかの治療と比べ極めて少ない為、今後も増えていく治療法と思われます。

脂肪移植

ニキビ痕のうち皮膚の深層(皮下の脂肪組織)まで破壊されてしまった例に関しては脂肪移植も一つの選択肢として上がります。 ただし、全身麻酔が必要になることも多く、外来で安全にできる施術かどうかは定かではありません。 自身の脂肪を使うため、拒絶反応もなく安全性は高いです。医学的なエビデンスレベルは他の治療同様、それほど高くありません。

サブシジョン

サブシジョンは日本ではまだそれ程メジャーとは言えない治療法ですが、欧米では中程度の窪んだニキビ痕にはファーストチョイスとなりつつあります。 フラクショナルレーザーとのコンビネーションで治療を行なうと相乗効果が得られるとの報告が増えています。 そのほか、マイクロニードルセラピーとのコンビネーション、皮膚剥離術とのコンビネーション、炭酸ガスレーザーとのコンビネーション治療による相乗効果も報告されてきています。カニューレ(カニュラ)を使ったサブシジョンは通常の針を使ったサブシジョンより効果が高いとの報告もあります。

皮膚パンチを使った治療法

パンチ切除、パンチ皮膚移植、パンチ挙上術(窪んだニキビ痕にパンチで周囲から孤立する様に切れ目を入れ、浮かせる方法)は3-4mmある広さのボックス型のニキビ痕、もしくは大きなアイスピック型のニキビ痕に対しては、欧米ではゴールドスタンダードと言っていい治療ですが、まだ普及して10年も経っていない治療なので、十分な科学的なエビデンスはないです。

フィラーなどによる注入

ヒアルロン酸やコラーゲン、ポリアクリルアミドなどを注入します。米国ではベラフィルというポリメタクリル酸メチルとコラーゲンの合剤がにきび痕のくぼみに対してFDAの承認が降りており、ニキビ痕の治療によく使われています。

Case にきび痕の治療例

  1. 1 赤みのあるニキビ跡の場合

    トレチノイン、ビタミンCローションなどの付け薬、フォトや血管に反応しやすいレーザー

  2. 2 色素沈着のようになっている場合

    日焼け止め、ハイドロキノン、トレチノインなどの付け薬、ケミカルピーリング、ごく弱い皮膚剥離術、稀にレーザー、IPLなど(逆効果になることあり)

  3. 3 マイルドなローリング型のにきび跡(化粧で隠れる程度)

    範囲が狭い場合:マイクロニードルセラピー+フィラー 範囲が広い場合:フラクショナルレーザー

  4. 4 中等度のローリング型のニキビ跡、ボックス型のニキビ跡(化粧で隠れないが、引っ張ると平らになる程度)

    範囲が狭い場合:フィラーやサブシジョン 範囲が広い場合:マイクロニードルセラピー、フラクショナルレーザー(これらがない場合は炭酸ガスレーザー、エルビウムYAGレーザーやプラズマ)

  5. 5 重症例:皮膚を引っ張っても改善がない場合

    深いボックス型、アイスピック型 たくさんある場合:トリクロロ酢酸ピーリング+フラクショナルレーザー 少なく、ひとつずつが小さい場合:パンチを使った治療法+フラクショナルレーザー(もしくは炭酸ガスレーザー、エルビウムYAGレーザー)

※当院で行っているニキビ跡治療についてはこちらです。

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