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フラクショナルレーザーの適応と種類

Adaptation And Kind Of Fractionallaser
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フラクショナルレーザーの
適応と種類について

フラクショナルレーザーの概念は、2004年にMansteinらによって紹介され、それ以降、フラクショナルレーザーはレーザーリサーフェイシング領域に再革命を起こしました。
従来のレーザーと異なり、フラクショナルレーザーは平面の肌を均一に処置します。代わりに、フラクショナルレーザーは、列状の熱損傷を多数、所々に作り点と点の間には未処理の部分が残るのが特徴です。
個々の処置部位はmicroscopic treatment zone(MTZ)と呼ばれ、100~300μmの範囲でまたがり、組織に深く(最大1,500μm)浸透していきます。MTZの生成を通じ、フラクショナルレーザーは真皮の再構築を誘発し、蒸散型(アブレイティブ)フラクショナルレーザーの場合は、上皮再形成を誘発し、治癒は未治療部位にある無影響のケラチノサイトの移動によって進みます。
ここではフラクショナルレーザーの適応や種類についてまとめます

治療の流れ

色素異常としみを有する患者は、2~3回フラクショナルレーザーによる治療が必要とし、重度のシワがある患者は少なくとも5回以上の治療セッションが必要です。
また黒皮症患者は、複数回の治療が必要です。他のモダリティで再発率が高い困難な状態でこの治療が、いかに有効であるかを適切に評価するには、長期的なフォローアップが必要になります。
全患者は、口唇ヘルペスの既往歴にかかわらず予防経口抗ウイルス薬(例えばアシクロビル、ファムシクロビルまたはバラシクロビル)が推奨されています。

フラクショナルレーザー使用時の麻酔について

局所麻酔法は必要であり、処置中は不快感を最小限にするために空気冷却が必要です。
しかし、新しいフラクショナルリサーフェイシング機器には痛みが少ないと報告されているものもあります。

蒸散型/非蒸散型フラクショナルレーザーの特徴

フラクショナルレーザーは角質層への影響度合いによって、蒸散型と非蒸散型に更に分けられます。
蒸散型フラクショナルレーザーは、2940~10600nmの長めの波長であり、角質、表皮を完全に破壊します。一方で、非蒸散型フラクショナルレーザーは、1320~1927nmの波長で、非蒸散型フラクショナルレーザーと比較すると、機能的にそして組織学的に角質層を完全に残します。

非蒸散型フラクショナルレーザー

【適応】

  • ・眼窩周囲のしわの治療
  • ・光老化に対する若返り
    (小じわおよびシワの軽減および可能であれば除去、光損傷した顔、首、型、手の肌の修復など)
  • ・ニキビ瘢痕
  • ・外傷性瘢痕
  • ・皮膚伸展線条
  • ・老化関連褐色斑(シミなど)
  • ・黒皮症、汗管腫
  • ・萎縮線条

【禁忌】

  • ・光線過敏症の既往歴
  • ・ケロイド形成の既往歴
  • ・活動性皮膚感染症
  • ・単純ヘルペス
  • ・術前過去1年以内にイソトレチノインを経口摂取
  • ・妊娠中、授乳中の女性
1,550nmフラクショナルレーザー

1,550nm フラクショナルErbium-Dopeレーザーは初めて実用可能となったフラクショナルレーザーシステムです。非切除型レーザーなので、フラクショナル1550nmレーザーは表皮に傷を残しません。結果として、術後の紅斑、浮腫、出血、痂皮化、感染、瘢痕は切除型レーザーよりも問題になりませんが、他の非切除型レーザー同様に、複数回の治療セッションが必要です。
治療に表面冷却は必要ないですが、空気冷却は処置の痛みを少なくするのに用いられます。
フラクショナル1550nmレーザーは、ニキビ瘢痕の治療での有用性実証され、どの肌タイプの患者への使用も安全に行えます。しかし、より褐色の肌タイプの患者により適度な臨床結果が得られています。
またフラクショナル1550nmレーザーは、ニキビ瘢痕に関連する紅斑にも使用できます。ある一連の症例で、広範囲な紅斑と萎縮性にきび瘢痕がある2名の患者が、フラクショナル1550nmレーザーで治療されました。5~6ヶ月の治療後、どちらの患者も紅斑の75%以上の改善、瘢痕の全体的な外見上の51%~75%の改善を経験しました。

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1,540nm フラクショナルEr:glassレーザー

非蒸散型1,540nmフラクショナルEr:glassレーザーは、1550nmレーザーの代替として使用可能です。
ある研究では、1,540nm Er:glassファイバーレーザーを、萎縮性ニキビ瘢痕をもつ16名の患者(FST II-IV)を対象に試験しました。3回の治療セッション後、62.5%の患者が少なくとも51%の改善を見せ、4点満点中平均2.75の改善となりました。
生検検体は、最後の治療から12週間後に全ての患者において、真皮乳頭層のコラーゲンとエラスチン含有量の質的増加を示しました。副作用は、1~3日の紅斑と浮腫がでました。
このレーザーのニキビ瘢痕に対する有用性は、87名のイタリア人患者を対象にした研究でさらに示されています。
萎縮性瘢痕の50%以上の改善が、3ヶ月後89%の患者に、6ヶ月後92%の患者に見られました。研究ではまた、数人の患者に対し共焦点顕微鏡を適用し、影響を受けていない健康な皮膚とより同様に系統化されているコラーゲン産生とコラーゲン束の存在を実証しています。
Sardanaらはそれぞれ、フラクショナル1540nmレーザーを、ニキビ瘢痕をもつ35名のアジア人患者を対象に調査し、結果を瘢痕型別に階層化しました。
6回の治療セッション後、ボックスカー型瘢痕は、52.9%の外観上の改善という最善の奏功を示しています。
この後、ローリング型およびアイスピック型瘢痕で、それぞれ平均して43.1%、25.9%の改善が見られ、たった4回の治療セッション後、ボックスカー型瘢痕に統計的に有意な改善がありました。
別の治験では、10名の患者(FST I-IV)が顔の片面(無作為に選択)に3ヶ月の治療を受け、4週目に「滑らかさ」が10点満点中4.5から6.5に顕著に向上しました。これらの有益性は12週目には持続していたが、4週のフォローアップ以降は更なる改善を示し続けることはありませんでした。

蒸散型フラクショナルレーザー
10,600nm フラクショナルCO2レーザー(フラクショナル炭酸ガスレーザー)

切除型フラクショナルCO2レーザーで得られる効果は、従来の蒸散型レーザーにほぼ拮抗するが、安全性プロファイルはより好ましいです。
Chapasらは、萎縮性ニキビ瘢痕がある13名の患者を対象にした前向き治験でこのレーザーの有効性を実証しました。2~3回の治療セッション後、平均的な瘢痕の改善は、少なくとも26~50%であり、ニキビ瘢痕の深度は平均66.6%改善しました。
すべての患者は中軽度の紅斑を経験し、大多数の患者の紅斑は1ヶ月で消失しました。3名の患者は3ヶ月のフォローアップで、残存紅斑がみられました。その他のよく見られる副作用は、一過性水腫、点状出血、毛細血管出血、痂皮化であり、これら全ては治療後1週間で消失しています。
ある研究では、フラクショナルCO2レーザーの最適な装置の設定が、20名の中国人患者(FST III-V)を対象に、調査されました。被験者は無作為であり、10mlまたは20mlのフルエンスで単独治療を受け、各グループで、患者は顔の片面に10%か20%の濃度を与えられ、設定による有効性の違いは見られなかったが、より高いフルエンスと濃度の方で副作用が増加しました。
Bjornらによる研究では、フラクショナルCO2レーザーの最適な治療インターバルを調査しました。13名の患者(FST I-III)を登録し、顔の片面を1ヶ月で、もう片面を3ヶ月のインターバルで治療しました。患者は10点満点で評価され、試験開始時に、両群の平均重症度は、5.86でした。治療計画による顕著な違いはなく、1ヶ月のインターバル群では重症度は1.82に、3ヶ月の群では1.56に減少しています(P>0.05) 。
切除型フラクショナルレーザーが従来のレーザーよりも回復時間を減少させた一方で、処置が完全に合併症を伴わないわけではなく、患者は、可変的な持続期間の紅斑と浮腫を発症し感染、瘢痕、色素変化のリスクは排除されていません。

フラクショナル2,940nm Er:YAG レーザー

フラクショナル2,940nm Er:YAG レーザーは、萎縮性ニキビ瘢痕の改善率が高く、副作用発症率が低いと見られてきました。
ある研究では、萎縮性ニキビ瘢痕のある26名の患者(FST III-IV)が5回の治療セッション後、6ヶ月のフォローアップで、平均79.8%の改善をみせました。
別の研究では、22名の患者(FST III-IV)が2,940nmフラクショナルレーザーで1回治療を受けた後、局所自動PRP(topical auto PRP)の塗布をし、90%の患者が3回の治療後に少なくとも50%の改善をし、91%は治療経験に「満足」しました。しかし、中軽度の紅斑が最大3日間見られ、顕著な有害反応はありませんでした。

フラクショナル2,790nm YSGG レーザー

2,790nmイットリウムスカンジウムガリウムガーネット(yttrium‐scandium gallium‐garnet)(YSGG)レーザーは、皮膚の表層の水分子を対象とする蒸散型フラクショナルレーザーです。この波長は、10,600nm CO2レーザーと 2,940nm Er:YAGレーザーに関連する中度の熱エネルギーを産出します。
これにより、レーザーは切除、凝固、副作用のバランスが適度となり、このレーザーによる処置後の紅斑の持続時間は、一般に通常4~7日間です。
これは元々、眼窩周囲のシワ向けとされていたが、光老化の肌とシワの治療主に使われていますが、2,790nmフラクショナルYSGGレーザーは萎縮性ニキビ瘢痕に対する有益性を示しています。

※掲載内容・料金は更新時点での情報の場合がございます。
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