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ニキビ

ニキビのできるメカニズム

ニキビは主に、以下7つの段階を経て、形成されるものです。

  • 1. 毛穴からの皮脂の分泌量の増加
  • 2.毛穴の角質異常→皮脂の正常分泌が困難に
  • 3.皮脂が毛穴に詰まり白ニキビ(非炎症性丘疹)が形成される
  • 4.アクネ菌などの菌が白ニキビに感染する
  • 5.ニキビが腫れ、痛みを伴う赤ニキビ(炎症性丘疹)に変化する
  • 6.赤ニキビが悪化し膿をもつ膿疱性ざ瘡となる
  • 7.放置するとニキビ跡(瘢痕・クレーター)になる

ニキビの種類

ニキビの種類として分類できるものに、炎症を伴わないニキビと、炎症を伴うニキビに分けることができます。

炎症を伴わないニキビ

微小面皰

微小面皰は、肉眼では確認することができません。しかし、毛穴に皮脂が充満している状態のため、放置すると見た目に分かるニキビになります。

白ニキビ(閉鎖面皰)

毛穴に皮脂や角質がたまっている状態のニキビです。3~4日で自然治癒するものもありますが、直径3mmよりも大きなニキビは数週間~数ヶ月治らないこともあります。

黒ニキビ(開放面皰)

毛穴の開いた状態のニキビです。毛穴は開いているけれども、古い角質が正常に除去されず、皮脂や汚れなどと共に毛穴に蓄積された状態となっています。毛穴の入り口付近は酸化し黒く変色しているので、このように呼ばれています。

炎症を伴うニキビ

赤ニキビ(炎症性皮疹)

毛包にたまった皮脂が周囲に漏れ出すことにより、炎症が起こった状態のニキビです。直径は5mm以下となっていて、押すと軽度の痛みがあります。

化膿したニキビ(膿疱)

赤ニキビの炎症がさらに進んだ状態のニキビです。放置すると、毛包内容物が大量に周囲に流れ出します。表皮が壊死しているため、放置すると瘢痕になってしまうリスクの高い状態です。

嚢腫(のうしゅ)・硬結(こうけつ)(深在性の炎症性丘皮疹)

強い炎症を伴って毛包が拡張して嚢腫を形成したり、毛包が破壊されて炎症が増強し、硬結が生じている状態のニキビです。瘢痕やケロイドになってしまうリスクが極めて高い状態です。

瘢痕・クレーター(ニキビ跡)

いわゆるニキビ跡です。強い炎症を伴うニキビから生じることが多くあります。コラーゲンの増生によって生じる肥厚性瘢痕や、コラーゲンの消失による陥凹性瘢痕(クレーター)に分かれます。

ニキビのできやすさの計算式

ニキビのできやすさは、「皮脂の分泌量」✖「毛穴の閉塞度合」の計算式により規定されます。積が少なければ少ないほど、ニキビができにくくなるということです。

具体的なイメージができるよう、以下2つの例を参考にしてみてください。

なお、ニキビ跡の出来やすさは「体質」✖️「ニキビの重症度合」✖️「ニキビの罹患期間」によって決まります。

ニキビ跡を残さないためにも、早い段階からニキビ治療を開始することを推奨しております。

イソトレチノインという選択肢

ニキビの治療として、最初は保険治療から始めていただいても構いません。
ただしニキビの状態が以下の5つの項目のうちのいずれかに該当する際には、イソトレチノインの内服から始めていくことになります。

  • ・何度も繰り返しているニキビ
  • ・身体にニキビが多くある場合
  • ・すぐにニキビ跡ができてしまう体質の場合
  • ・保険治療を2~3ヶ月行っても改善しない場合
  • ・重症のニキビ

上記5項目のうちのいずれかに該当する場合には、イソトレチノインの内服を始めていきましょう。イソトレチノインとは、ニキビ治療の切り札とも言える薬で、ビタミンAレチノールの活性型のイソ体を抽出した内服薬です。

寛解を目指すのであれば、積算量は128mg/kg以上必要となります。避妊期間は、内服終了後の1カ月までとなっています。

例:体重50kgの方であれば、イソトレチノイン30mgを7カ月と少し内服する(※)。
(※)もしニキビを消すことが目的であれば、この半分以下の量でも構いません。

イソトレチノインを内服するメリット

  • 1. 最重症の、他の治療で良くならなかった方でも治療することが可能。
  • 2. 治療の中で唯一、ニキビの寛解を狙うことができる。内服をやめた後にも寛解の状態が継続する。

イソトレチノイン内服中に可能な施術

レーザー脱毛

メラニン色素に反応するレーザーを照射して、もとの組織を熱により破壊することにより、脱毛効果を得られる施術です。半永久的にムダ毛が生えてこなくなり、美肌効果も期待できます。

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シミ取りレーザー

レーザーによりシミの原因となるメラニン色素を破壊し、シミを消す治療です。シミとりレーザーで使用する光の波長は、シミができている異常細胞だけを破壊するため、正常な細胞を傷付けることはありません。

詳しくはこちら

フォト治療

IPLという特殊で強力な光線を光に照射することで、肌の若返りを促す治療です。肌トラブルの原因となるメラニン色素やヘモグロビンなどの色素にダメージを与えて、肌トラブルを改善します。

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レーザートーニング

肝斑の治療のために開発された治療法で、レーザーを微弱なパワーで均等に照射し肌へのダメージを極力抑えながら、メラニンを徐々に減らす治療です。肌のトーンアップや開いた毛穴の引き締め・毛穴の黒ずみ除去なども期待できます。

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ダーマペン

超極細針で肌の表面に小さな穴を一時的につくり、肌の回復力を向上させる治療です。コラーゲンやエラスチンの生成により、肌のハリや弾力の回復、ニキビ跡や毛穴の開き、毛穴のたるみや小ジワなどの改善を期待できます。

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ポテンツァ

マイクロニードル(極細針)を使用して肌の表面に微細な穴を刺して、針の先からラジオ波を流すという治療です。コラーゲンやエラスチンの増生を促します。

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フラクショナルレーザー

肌の深部まで点状の、高密度なレーザーを照射する治療です。肌の深部にレーザーを照射することで、コラーゲン・エラスチンを増やし、皮膚の活性化を促します。ニキビ跡や毛穴の開きなどの改善を期待できます。

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小手術(切除縫合)

ほくろ除去やタトゥー除去など、該当部位を切り取り、縫い合わせる施術です。

イソトレチノイン内服中に注意した方がいい施術

手術全般

イソトレチノインは創傷治癒不良や遅延を起こすなどの報告があったことから、手術は内服の終了後から1カ月という期間を設けるように言われています。そのため当院でも、イソトレチノインの内服の期間中には、手術全般において注意すべきであると考えています。

イソトレチノイン内服中に行わない方がいい施術

  • ・ほくろ除去(炭酸ガスレーザー)
  • ・紛瘤くり抜き法

「ほくろ除去(炭酸ガスレーザー)」「紛瘤くり抜き法」は、前述の「手術全般」と同様に、創傷治癒不良や遅延を起こすなどの報告があったことから、内服の終了後から1カ月という期間を設けるよう言われています。

また、イソトレチノイン服用中は皮膚が乾燥しやすく、その状態の場合には傷跡が残りやすいです。

これらのことから当院では、リスク・患者様の安全を考慮し、上記2つの施術は内服終了後に行うことを推奨しています。

料金

※美容施術が初診の患者様にはカウンセリング料¥2,200(税込)頂戴いたします。
※コースは全て2年消化でご案内しております。
※施術内容により、麻酔クリーム料¥3,300(税込)頂戴いたします。
※2023年10月以降、花房式ニキビ跡治療・毛穴治療にて理事長指名の場合、20%の指名料をいただきます。
※全て税込料金です。

イソトレチノイン

対応院
三鷹院・新座院・国分寺院・久我山院・志木院・大宮院・朝霞台院・池袋院・新宿院・京都院・なんば院・渋谷院
イソトレチノイン(ロアキュタン)
メニュー 初回 2回目以降
10mg 30錠 26,400円 20,900円
20mg 30錠 34,100円 28,600円
30mg 30錠 41,800円 36,300円
40mg 30錠 49,500円 42,900円
イソトレチノイン(アクネトレント)
メニュー 初回 2回目以降
10mg 30錠 23,650円 17,050円
20mg 30錠 30,580円 23,980円
30mg 30錠 37,510円 30,910円
40mg 30錠 43,868円 37,268円
  • ※採血代別途 5,500円(税込)
  • ※院により取り扱い製品が異なります。

※全て自由診療の料金です。

イソトレチノインを使えない方

  • ・妊娠中の方
  • ・妊娠を考えている方
  • ・授乳中の方
  • ・小児(少なくとも12歳以下であれば使うことはできません。13−17歳でも基本的には避けたほうがいいでしょう。骨の発達障害の可能性があるからです)

容量について

世界的には0.5mg/kg-1.0mg/kgを15−20週内服する方法が普通です。
日本人においては重症ニキビの方は少ないのでもう少し少なめの量で治療を開始してもいいでしょう。
日本人の場合、0.3mg/kg程度からスタートする場合が多いです。
ただし、その場合、一旦ニキビがなくなっても再発してしまう可能性が高くなります。

副作用

重大な副作用

  • ・胎児に対する催奇形性(妊娠中、授乳中は決してイソトレチノインを飲むことができません)
  • ・炎症性腸疾患(イソトレチノインとの関係性ははっきりとはわかっていません)
  • ・うつなどの精神疾患(イソトレチノインとの関係性ははっきりとはわかっていません)

中等度の副作用

  • ・横紋筋溶解症(重症化することは極めて少ないと考えられています)
  • ・肝障害
  • ・コレステロール高値
  • ・中性脂肪高値
  • ・貧血
  • ・薬剤に対するアレルギー

軽度な副作用

  • ・肌の乾燥、かゆみ、日光過敏、赤み、ヒリヒリ
  • ・爪のダメージ
  • ・口の乾燥
  • ・鼻汁
  • ・ドライアイ、目の光線過敏
  • ・髪が細くなる
  • ・筋肉の痛み
  • ・関節の痛み
  • ・胃腸障害
  • ・頭痛、疲れ

検査

治療前、治療後1ヶ月、その後は3ヶ月に一度は採血が必要となります。
採血項目は血算、肝機能、クレアチニンキナーゼ、高脂血症、高コレステロールの検査が最低限、必要です。

よくある質問

  • イソトレチノインは、オイリー肌にも効果がありますか?
    オイリー肌にも効果があります。
  • トレチノインは、レチノイドクリームと併用しても問題ないでしょうか?
    乾燥しなければ問題はありません。
  • イソトレチノインは、ディフェリン・ベピオ・ダラシン・アクアチム・ゼビアックスなどのニキビのお薬と併用しても問題ないでしょうか?
    ダラシン・アクアチム・ゼビアックスについては、併用可能です。ディフェリン・べピオなどは、乾燥しなければ併用可能です。
  • 避妊期間は、内服薬の終了後の半年後まででしょうか?
    内服薬の開始1ヶ月前から、終了1ヶ月後までで問題ありません。
  • ピルとの併用も可能でしょうか?
    可能です。
  • 内服することで薄毛になる可能性はありますか?
    時に休止期脱毛症が起こることがあります。症状が出た場合は医師に相談してください。
  • 内服薬は、どのくらいの期間飲む必要がありますか?
    内服薬は、患者様の体重あたりの積算量が128mgを越える量を服用すると、再発率を抑えることができます。ニキビ治療だけが目的であれば、さらに少ない量で済みます。
  • 内服10mgでも大丈夫ですか?
    ニキビ治療だけが目的であれば、内服10mgでも問題ない場合もあります。ご不安の患者様には、様子を見ながら少しずつ調整を行っていきます。
  • 途中で間を空けても良いですか?
    ニキビを消すという目的の場合には問題ありません。寛解させるという目的の場合は、効率が悪くなってしまうと考えています。
  • 隔日の内服でも構いませんか?
    ニキビを消すという目的の場合には問題ありません。寛解させるという目的の場合は、効率が悪くなってしまうと考えています。
  • 個人輸入で購入しても問題はありませんか?
    お勧めできません。品質の問題はもちろんのこと、イソトレチノインはそもそも医師の診察や採血が必要となるためです。
  • 採血は、どれくらいの頻度で必要になりますか?
    当院では内服前と、毎月の採血をお勧めしています。
  • 何歳から内服できますか?
    13歳未満の患者様につきましては、内服不可です。13歳から17歳の患者様は症状次第、18歳以上の患者様には年齢による内服制限はありません。

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