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ニキビ跡:肥厚性瘢痕・ケロイド

概要

ニキビの跡がかえって盛り上がってしまったもののことを、肥厚性瘢痕・ケロイドといいます。いずれも痛みや痒みを伴うことがあります。
肥厚性瘢痕とケロイドの違いを分類すると、以下のように分けられます。

肥厚性瘢痕

傷や手術などの組織の損傷が治癒する際に形成される、過剰な瘢痕組織の一種。通常の瘢痕よりも盛り上がりがあり、赤紫色や暗褐色を呈することがある。傷の範囲内で盛り上がりのあるもの。

ケロイド

元の傷のサイズよりも大きくなり増大傾向のあるもの。ニキビが長引いた際に発症しやすく、体質も関係することから、ケロイド体質とも言われる。この体質には人種差もあり、白人よりも有色人種がケロイド体質になりやすい傾向にある。

ニキビ跡の肥厚性瘢痕はフェイスラインに多く見られます。体質に加え、傷が治るのに時間がかかる場合、長引く細菌感染がある場合になりやすいことがわかっています。

治療法

ニキビ跡の肥厚性瘢痕とケロイドには、ボトックス注射・ケナコルト(トリアムシノロンアセトニド)注射・リザベン(トラニラスト)という3種類の治療法があります。以下それぞれ詳しく説明します。

ボトックス注射

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌の生み出す筋弛緩作用のあるA型ボツリヌス毒素を、緊張する筋肉に注入し筋肉をリラックスさせ、しわを軽減する治療のことです。近年このボトックス注射が、肥厚性瘢痕・ケロイドに対して有用性があると示されています。またこの注射は、その効果や安全性・治療の痛みや副作用などのいずれにおいてもステロイド(ケナコルト)注射より優れていると判明しています。

なぜ、ボトックス注射が肥厚性瘢痕とケロイドに対して効果的であるのかというと、その理由には、以下の3つが該当します。

  • ・周囲の筋肉の働きを弱めることで傷跡のテンションを弱める
  • ・炎症を治める
  • ・繊維芽細胞の過剰な働きを抑え異常線維化を抑制する

副作用

顔のこわばり・思わぬ表情の変化・内出血・抗体産生など

ケナコルト(トリアムシノロンアセトニド)注射(保険適応)

ケナコルト(トリアムシノロンアセトニド)注射とは、ケナコルトというステロイドを、肥厚性瘢痕・ケロイドに注射する方法のことです。この治療法は保険適応となっており、日本国内において長らく使用されてきた治療法でもあります。

ステロイドが炎症を抑え、さらに線維芽細胞の過剰な働きを抑制することにより、効果を発揮します。ケナコルト注射による治療には、約1カ月以上の間隔を空け、数回程度の施術を行うことが基本となります。間隔を空けることにより、様子を見ながら、盛り上がりをなくしていくことができます。

手術や傷ができて1カ月以上は感染症のリスクも踏まえて、ケナコルト注射は控えた方が無難です。

副作用

皮膚の菲薄(ひはく)化・毛細血管の拡張・皮膚の陥凹、月経の乱れ・骨粗鬆症など

リザベン(トラニラスト)内服(保険適応)

リザベン(トラニラスト)は、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療に使用される内服薬です。線維芽細胞の過剰なコラーゲンの増生を促すサイトカインや活性酸素の産生を抑えることで炎症を抑制し、肥厚性瘢痕・ケロイドを綺麗に改善させる効果があります。

このリザベンの服用により、肥厚性瘢痕とケロイドともに症状の改善が確認されたことから、近年注目されている治療法でもあります。また厚生労働省の認可を受けた唯一の内服薬でもあり、比較的服用しやすい飲み薬として広く認知されています。

肥厚性瘢痕やケロイドの治療に使用される他、アレルギー症状の改善にも使用されています。そのため特に痒みがある状態のケースにおいて、リザベン(トラニスト)が適切であると言えるでしょう。

副作用

頭痛・腹痛・膀胱炎・食欲不振・腎機能障害など

料金

※美容施術が初診の患者様にはカウンセリング料¥2,200(税込)頂戴いたします。
※コースは全て2年消化でご案内しております。
※施術内容により、麻酔クリーム料¥3,300(税込)頂戴いたします。
※2023年10月以降、花房式ニキビ跡治療・毛穴治療にて理事長指名の場合、20%の指名料をいただきます。
※全て税込料金です。

マイクロボトックス

対応院
三鷹院・新座院・国分寺院・久我山院・志木院・大宮院・朝霞台院・池袋院・新宿院・京都院・なんば院・渋谷院・名古屋院・福岡院
メニュー 料金
12単位 33,000円
24単位 66,000円

ケロイドや肥厚性瘢痕に対するボトックス注射は、1cm2 あたりおよそ5単位です。通常の施術は12単位で十分ですが、ケロイドや肥厚性瘢痕の範囲が広かったり、複数個所があったりする場合は24単位をおすすめすることがあります。

※全て自由診療の料金です。

よくある質問

  • 肌の赤みは改善できますか?
    ボトックス注射であれば、改善効果を期待できます。反対にケナコルト注射は悪化する可能性があるので注意しましょう。
  • ニキビがまだありますが、治療はできますか?
    ボトックス注射であれば治療可能です。ケナコルト注射はニキビが悪化する可能性があるため行うことはありません。
  • ボトックス注射やケナコルト注射には、痛みがありますか?
    注射による痛みはあります。痛みに関してはボトックス注射の方が少ないです。
  • ボトックス注射とケナコルト注射は、どちらがおすすめですか?
    費用面を除くと、ボトックス注射のほうが相対的に優れています。例えば、顔にはボトックス注射、それ以外の箇所にはケナコルト注射が望ましいでしょう。
  • ボトックス注射の頻度を教えてください。
    2カ月に1度の頻度を、3回ほど行うことを目安としています。
  • 注射には、どれくらいの量が必要になりますか?
    顔全体であれば24単位、フェイスラインだけなら12単位程が必要になります。
  • リザベン100mgの服用回数、服用期間を教えてください。
    服用期間は約半年間程度を目安に行いますが、症状により期間は大きく異なります。

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