うっかりニキビができてしまった後の”ニキビ跡”、困りますよね。
赤く残るもの、茶色く残るもの、皮膚がへこんでしまうもの…ニキビ跡にはいくつかの種類があり、自然に治るものもあれば、自力での治療が難しいものもあります。
今回は、自然に消えるニキビ跡と消えないニキビ跡の区別や、皮膚科での治療方法についてお伝えしていきます。是非最後までお楽しみください。
ニキビ跡とは
そもそもニキビ跡とは、ニキビが治った後に残った色調やキメの変化の総称です。一般の方々はあまり意識することがないかもしれませんが、色調変化なのか・器質的な変化なのか、という点はよく区別して考えると良いと思います。
自然に消えるニキビ跡
色調変化に関しては自然に消えていくことが 多いです。
詳しく見ていきましょう。
炎症後紅斑
ニキビ跡の色調変化として有名なのは、赤み、いわゆる炎症後紅斑と呼ばれるものです。ニキビの跡が赤くなってしまってなかなか消えなくても、半年から1年くらいで消えていきますのであまり心配はいりません。
ニキビ跡の傷を修復させるために毛細血管がたくさん作られているのが、この赤みの正体です。したがって、傷の修復が終われば自然に消えていきます。
炎症後色素沈着
もう一つの有名な色調変化として、炎症後色素沈着と言われる黒ずみがあります。これは、炎症を起こしたところにメラニンがたくさん作られすぎるために起こる現象です。炎症後紅斑同様に、半年から1年くらいで消えていきますので、それほど心配する必要はありません。
自然に消えないニキビ跡
ケロイド(肥厚性瘢痕)
逆に自然に消えないニキビ跡の一つに、盛り上がってしまったニキビ跡があります。これは肥厚性瘢痕、いわゆるケロイドと言って、ニキビの跡の傷を治すためにコラーゲンが作られ過ぎてしまって起こる症状です。基本的には自然に良くなることはありません。
クレーター(陥凹性瘢痕)
一番深刻な症状はクレーター状のニキビ跡です。これは医学的には陥凹性瘢痕と呼ばれています。
クレーター状のニキビ跡は、形に合わせて
・ローリング型
・ボックスカー型
・アイスピック型
の3つに分けることがあります。
ローリング型は、幅広くできてしまっているニキビ跡のことを指します。
ボックスカー型は、台形状にえぐれるようなニキビ跡です。
最後のアイスピック型は、アイスピック で刺されたような、小さいものの深いことが特徴のニキビ跡です。
ニキビ跡の治し方
それぞれの症状に対し、治し方をご紹介します。
自然に消えるニキビ跡の場合
赤み(炎症後紅斑)と黒ずみ(炎症後色素沈着)に関しては、放っておいても消えます。
早く消したい場合は、とにかくしっかり保湿し、紫外線に当てないようにすることが大切です。弄ってしまうとどんどん消えにくくなってしまうため、なるべく触らないようにすることがポイントです。
クリニックに行けば、ハイドロキノンやトレチノインといった色素を抜くような薬がもらえます。また、ピーリングやイオン導入など、様々な治療法があるので早く治療することが可能です。
自然に消えないニキビ跡の場合
盛り上がってしまったニキビ跡(肥厚性瘢痕)に関しては、自然に消えることはありません。皮膚科でボトックスやステロイド注射を行うことで、平坦にすることができます。
当院では、ボトックス注射をおすすめしております。
▶ボトックスによるケロイド・肥厚性瘢痕治療
治療が一番難しいのが、クレーター状のニキビ跡(陥凹性瘢痕)です。
軽症の場合はフラクショナルレーザーやダーマペンといった治療を行いますが、深いニキビ跡の場合、花房式ニキビ跡治療をおすすめしております。
▶花房式ニキビ跡治療
まとめ
いかがだったでしょうか?
ニキビ跡には自然に消えるものと、自然に消えないものがありますので、まずはそれを区別することが大事です。
自然に消えるニキビ跡に関しては、ご自身のスキンケアだけで様子を見てもいいですし、早く消したい場合は美容皮膚科に相談なさることをおすすめします。
自然に消えないニキビ跡に関しては、スキンケアでどうにかなる問題ではありません。消したい場合、すぐに受診されると良いでしょう。