ニキビ跡（クレーター）の治療には、
・ダーマペン
・ポテンツァ
・フラクショナルレーザー
大きくわけて3種類の治療法があります。
どれを選んでいいか、調べると色々な情報が出てきて分からなくなりますよね。
このうち2つの治療法を比較、という記事は過去にも掲載しておりますが、今回は3種まとめて比較していきます。
【毛穴/ニキビ跡】ダーマペンとポテンツァのどちらを選ぶべき？
【毛穴/ニキビ跡】ダーマペンとフラクショナルレーザーのどちらを選ぶべき？
【ニキビ跡/毛穴】ポテンツァとフラクショナルレーザーのどちらを選ぶべき？
効果の違い、ダウンタイムの激しさ、クリニック選びで一番大切なことなど、事実に基づいて解説します。是非最後までご覧ください。
ニキビ跡の治療に最も効果的な治療とその理由
ニキビ跡の治療に最も効果的なのは、ずばりフラクショナルレーザーです。
特にアブレイティブフラクショナルレーザー（かさぶたができるタイプのフラクショナルレーザー）が最も効果の高い治療法です。
アブレイティブ フラクショナルレーザーは①炭酸ガスレーザー、②エルビウムヤグレーザー の2つがありますが、この2つはほぼ同等の効果を示します。
フラクショナルレーザーが最も効果的な理由は、ニキビ跡の角を削れる可能性が唯一あるためです。
ダーマペン・ポテンツァでは原理上、角を削ることはできない治療法です。論文上でも統計学的でも、フラクショナルレーザーが最も効果的、ということが証明されています。
詳細は後述「最も効果的な治療～フラクショナルレーザー～」で解説します。
各治療の特徴
ここからは各治療について特徴を解説していきます。
いずれも治療法も良いところ、悪いところがありますので、自分に合った治療法を見つけてくださいね。
取り扱い医院が多い治療～ダーマペン～
ダーマペンは、微細な針を肌の表面に高速で当てる機械です。ダーマペンを肌に当てることで肌の表面に小さな穴を開け、損傷を与えてコラーゲンを増やします。
コラーゲンを増やす治療であるため、ニキビ跡のくぼんでいるところも盛り上がってくることを期待してニキビ跡に対し使われています。
おそらくニキビ跡治療のなかで最も多く施術されているのがダーマペンでしょう。しかし効果に関して言えば、ダーマペンはこの3つの中で一番劣ると考えられます。
理由は
①深いニキビ跡であれば ダーマペンの針先がニキビ跡の底に届かない
②テンションをかけなければ、正常皮膚部分にばかり針が当たり、二キビ跡部分に当たらない（正常皮膚部分のコラーゲンは増えるが、ニキビ跡部分はコラーゲンが増えない）
③ニキビ跡の角を削ることが出来ない。
という3点に尽きるでしょう。
とはいえ、ダーマペンでもきちんと施術すればそれなりにニキビ跡が浅くなることは多いです。しかし深いニキビ跡・重症ニキビ跡に対しては、漫然と長くやるべきではないでしょう。
FAQ
Q：どのようなクリニックで施術したら、ダーマペンは効果が得られるのでしょうか？
A：ダーマペン自体、使っている機械はどこのクリニックもあまり変わりません。しかし、当て方でかなり効果が変わります。きちんと肌を四方に引っ張りニキビ跡の底部分まで当てなければ、ダーマペンはもちろん効果がありません。単にダーマペンをぐるぐる当てるだけでなく、きちんと肌を四方に引っ張って当ててくれるクリニックをおすすめします。
最もバランスの良い治療～ポテンツァ～
ポテンツァは微細な針を肌に刺し、その針の先からラジオ波（高周波）を出す機械のことです。針による損傷＋少し皮膚の深い部分での熱損傷により、肌の引き締めと再構築を狙った治療です。
ダーマペンと似ている治療であるものの、熱損傷があるため理論的にはダーマペンよりも効くはずです。しかしダーマペンと比較した論文がなく、ダーマペンの何回分がポテンツァに相当するかは、論文上は不明です。
イメージとしては、「ダーマペンの4～5回分＝ポテンツァの1回分」相当の印象です。
ポテンツァの特徴として、ダーマペンよりダウンタイムが短いことが挙げられます。ポテンツァはラジオ波による熱損傷があるため、ダーマペンの方がダウンタイムが短い印象を持たれるかもしれませんが、実は逆なのです。ポテンツァは針で刺した先で熱をぎゅっと入れるため出血しにくく、後々腫れる・かさぶたになる・赤みが残る・色素沈着する、というよくある副作用も少ないのです。
効果のみならばフラクショナルレーザーよりは劣るものの、ダウンタイムや副作用のリスクをトータルで考えると、ポテンツァは最もバランスの良い治療法と言えるでしょう。
FAQ
Ｑ：ポテンツァがダーマペンに負けるところはありますか？
Ａ：1回あたりのコストです。更に、どこのクリニックでも導入してるためダーマペンの方が受けやすい点もあります。ただ、ポテンツァ1回分の効果をダーマペンで得るとすると、約4～5回は必要です。したがって総合的な金額を考えると、ポテンツァもさほどコスパの悪い治療ではありません。
Ｑ：ポテンツァはクリニック選びに何かコツがあるのでしょうか？
Ａ：ダーマペン同様、肌を四方に引っ張って当ててくれるクリニックを選ぶということです。ニキビ跡のところを引っ張らずに当てても、正常部位に当たるだけなので全く効いていません。
Ｑ：肌を引っ張って当ててくれるか、というのはクリニックに電話したらわかるものでしょうか？
Ａ：どこのクリニックもトライアルがあるはずですので、それを受けてちゃんと四方に引っ張ってくれるかどうか確認することをおすすめします。
最も効果的な治療～フラクショナルレーザー～
フラクションレーザーは点状にレーザーを照射する治療法のことですが、2種類に大別されます。
①ノンアブレイティブフラクショナルレーザー：赤くなるだけでかさぶたができないフラクショナルレーザー
②アブレイティブフラクショナルレーザー：皮膚の表面にかさぶたができるタイプ
この①と②は同じフラクショナルレーザーでも全くの別物と思ってもらって良いでしょう。
前者のノンアブレイティブフラクショナルレーザーは、ニキビ跡には大して効きません。特に日本人には効きにくい傾向にあります。
効果が高いのは②アブレイティブフラクショナルレーザーの方です。このアブレイティブフラクショナルレーザーは傷が治るまでに1週間ほどかかります。その間は薬をつけガーゼを当てておく必要があります。さらにその後、色素沈着や赤みが半年ほど残ることもあります。ダウンタイム期間や副作用が気になる、という人にはあまり向いていない治療です。
フラクショナルレーザーは本当にクレーターを直したい人向けの治療、と言ってもいいかもしれません。
FAQ
Ｑ：フラクショナルレーザーを受ける場合の、クリニック選びのコツは何でしょうか？
Ａ：ニキビ跡を四方に引っ張ってレーザーを当ててくれるクリニックを選ぶことです。ニキビ跡は角がありますが、真上から点状にレーザーを当ててもニキビ跡の底面が浅くなるだけで、角は取れません。つまるところ、ニキビ跡の治療では四方に引っ張って当てなければらないのです。2方向では少し物足りない、やはり4方向に引っ張ることが大切です。
Q：4方向に引っ張るとなると、助手が必要ですよね？そうするとコストが高くなるのではないですか？
A：おっしゃる通りです。仮に助手がいなかった場合、2方向でも引っ張らないよりは全然良いです。とにかく肌やニキビ跡を極力フラットにした上で当てることが大切です。
Q：施術後に注意することはありますか？
A：ダーマペンやポテンツァもはさほど注意すべきことはありません。病院でもらった薬をつける、という程度です。フラクショナルレーザーの場合は色素沈着リスクが高いため、少なくとも施術後1ヶ月は強く日焼けをしない・肌をこすらないことを徹底すべきでしょう。
まとめ
ダーマペン・ポテンツァ・フラクショナルレーザーについて、特徴は把握できたでしょうか？
まとめると、
・フラクショナルレーザーが一番効果が高く、副作用・ダウンタイムも激しい
・効果と副作用・ダウンタイムのバランスが最も良いのはポテンツァ
・何より一番大切なことは、どの治療でも施術時に肌を四方に引っ張り、フラットにした状態で当てること
ということです。
今回の記事では、機械だけでなくクリニックの施術の仕方も非常に重要である、という点を覚えていただけたら嬉しいです。
当院では施術時に肌をフラットにして機械を当て、治療効果を最大限高めるよう努めております。
お悩みの方は、ぜひご相談ください。
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