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美容コラム

【体ニキビ】背中や首のニキビの原因や治療法対、対策について解説。

今まで顔のニキビについては色々解説してきましたので、今回は体のニキビについてまとめてお伝えしていきます。
思い当たる節がある方、チェックしてみてくださいね。

はじめに

体のニキビは、部位によって固有の原因があります。ただ大本の原因は顔と同じで、

花房の方程式 (ニキビのできやすさ=皮脂の分泌量×毛穴の閉塞度)
この2つのパラメーターによって決まってくるという点を抑えてください。

皮脂の 分泌量が多い人ほどニキビになりやすいし、何らかの理由で毛穴が閉塞しやすい方もニキビができやすい。これは体も顔も同じ、という点を踏まえた上で、固有の特徴についてご紹介していきましょう。

背中のニキビ

悩んでいる方が最も多いのではないでしょうか。 男性も女性もお悩みの方は多いと思いますが、男性は自分の背中をあまり見ませんよね。結果的に受診される方は女性が多いのですが、男性もおそらく同様に多いと思っております。

背中のニキビ固有の原因の一つは、衣類や椅子などで蒸れやすいことです。肌が蒸れると皮膚がむくんで毛穴が閉塞しやすくなります。また蒸れている=高温多湿な状況なので、ニキビ菌が繁殖しやすい環境です。これらが合わさってニキビができやすくなります。

また、寝る時の姿勢を考えてみてください。背中と布団がピタッと密着した状態ですね。寝苦しい夜に汗ばんだりすると、蒸れてニキビができやすくなることは容易に想像できるのではないかと思います。

女性に多い原因ですが、背中にリンスや整髪料がついている、というケースも多くあります。お風呂の最後にシャンプーやコンディショナーをして、実は背中に残ったままお風呂から上がっている・・仮に最後に背中を洗っていたとしても、髪が長い場合は髪の毛が背中に触れてしまいシャンプーやコンディショナー、整髪料などが背中につく・・こういった原因で毛穴を閉塞してる場合もあります。この辺りは注意してみるといいかもしれません。

意外ですが、重い荷物を背負ってる方も背中にニキビができやすいです。
これも理由は同じですが、加えてその重いリュックの摩擦や物理的な圧によって毛穴が潰され、炎症が起こりやすくなってニキビができるという原因もあります。
この場合、最も圧のかかるリュックの肩の辺りにもニキビができるという特徴があります。

背中はニキビができる固有の原因が色々とありますね。

デコルテのニキビ

デコルテあたりもかなりニキビができやすいポイントです。

デコルテは単純に皮脂が非常に多く、ニキビがそもそもできやすい部位でもあります。また顔と違い衣類によって塞がれるため、夏場などは特に蒸れやすいのです。

また、胸元は汗や汚れが案外溜まりやすい位置だったりします。溜まった汚れがまた刺激になりますので、デコルテあたりに化粧品や保湿剤が溜まることもある、と特に女性は覚えておかれるといいと思います。

デコルテはニキビ跡のケロイドや肥厚性瘢痕になりやすい位置なので、ご注意ください。

首のニキビ

首のニキビは女性の方に多いのではないでしょうか。
固有の原因としてはまず一つ、髪の毛が挙げられます。例えばショートボブの方であれば、毛先が首を刺激しています。案外、そういう些細な刺激がニキビの原因になったりするので注意が必要です。
ショートボブでなくとも、髪の毛につけた整髪料が首についたり、汗で流れて溜まることで首のニキビができる事もあります。

その他 タートルネックやマフラーの刺激、男性のひげ剃りやカミソリの刺激、化粧品の洗い残し・すすぎ残しなど、色々と物理的な刺激を受けやすい場所です。

汗の溜まりやすい部位でもありますし、マスクの金具が当たって擦れる位置でもあります。色々な刺激を受けやすいため、首は潜在的にニキビのできやすい位置であると思っています。

お尻のニキビ

お尻も割とニキビのできやすい部位ですね。おそらく、座っている時に蒸れる、また体重がもろにかかる、という二つの理由でお尻の皮膚は常に圧迫されていると考えられます。

毛穴は、出口付近で皮脂腺と合流する部分が案外弱いことが分かっています。圧を受けると皮脂の通りが悪くなり毛穴が詰まりやすくなる・そもそも壊れてしまい皮脂が中にどんどん溜まってしまう、という事例が報告されています。

このように、お尻もかなりニキビができやすい部位だとご理解いただけると思います。

治療方法

治療に関しても顔のニキビとさほど変わりません。まずは保険適用の治療、つまりベピオ®や抗生物質のつけ薬・飲み薬から開始し、保険適用ではないもののディフェリン®も使用OKと考えております。

ただし、前述の通り体のニキビにはそれぞれ固有の原因が存在するケースが多いのです。例えば、長時間の座り仕事が原因でお尻のニキビにお悩みの方…という場合もあるわけです。もちろん医師として原因についてはご指摘するものの、生活習慣は変えられるものと変えられないものがありますよね。ニキビを治すために生活習慣を変え、日常生活に不都合を生じさせるのは間違っていると個人的に思っています。

ではどうするか?視点を広げて海外のガイドラインを参照すると、イソトレチノインという飲み薬が治療の選択肢にあると思っています。
イソトレチノインは活性型ビタミンAの飲み薬で、ニキビ治療の切り札と言えるお薬です。日本では保険適用がなく自費治療になる・妊娠中の人は絶対飲めない・妊活中の人もやめておいた方がいい、という制限はあるものの、顔のニキビ同様体のニキビにも著効します。とあるガイドラインには、「重症な体のニキビ」ではなく「体のニキビ」にイソトレチノインが適用となる、と書いてあります。
もちろん保険治療から治療を開始しますが、効果があまりなければ生活習慣の改善に固執せず、イソトレチノインでの治療に切り替えることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?生活習慣と関連した固有の原因があることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
体のニキビでお悩みの場合、ぜひ当院へご相談くださいね。

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監修医師紹介

院長
花房 火月(ハナフサ ヒヅキ)
経歴
  • 平成18年3月  東京大学医学部医学科卒
  • 平成18年4月  癌研究会有明病院(初期研修医)
  • 平成19年4月  東京大学医学部附属病院(初期研修医)
  • 平成20年4月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(専門研修医)
  • 平成20年7月  東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線
    レーザー科(助教)
  • 平成20年12月  NTT東日本関東病院皮膚科(医員)
  • 平成22年7月  東京厚生年金病院皮膚科(レジデント)
  • 平成23年7月  三鷹はなふさ皮膚科開設
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